Oct Week 3, 2025
ER Visit Helper
突如の米国入院で役立ったのは…


9月末に突如3日間の緊急入院をする羽目になったのが私。
9月26日金曜の明け方3時頃から始まった腹痛が収まらず、食中毒だと思って抗生物質を摂取したけれど、いつもなら魔法のように効く抗生物質が その時ばかりは全く効果なし。 その後3日間で4回嘔吐を繰り返した私が、「食中毒とは何かが違う」と思ったきっかけは、嘔吐する度に緑色の液体が出て来たこと。
結局、私は腸閉塞で 緑色の液体は胆汁。でも前日までセントラル・パークを走って、普通に生活をしていて、健康だと思い込んでいた中での突然の発病。 しかも腸閉塞の初期症状である便秘の症状は無く、腹痛が始まってからも便通があったほど。 唯一思い当たるのは、昨今若干ウエストが太くなった自覚があったことだけれど、それも食べ過ぎか エイジングによる消化力の衰えと思える程度のもの。
結局その週末はどんどんガスで膨れて行く腹部の不快感と、定期的に襲ってくるキリキリした腹痛、思い出したように数時間置きに襲ってくる吐き気で苦しんだのだった。




「放置していても治らない」と自覚した私が病院に行く決心をしたのは日曜の夜中。当時は腹部のガス抜きが目的で日帰りを想定していたけれど、 週末3日間苦しんで 体力が無くなっていたこともあり、入院のリスクを考えて 頭の中で考え始めたのが最小限の荷造り。 私の場合、それはパスポートを含むID、スマートフォン&充電コード、イヤフォン、ラップトップとその付属品。大体の物は病院の売店で買えるし、荷造りで体力を消耗したくなかったこともあり、あえて必要最小限を選択したのだった。 それより考えたのは、どのバッグで持っていくか。日頃愛用するゴヤールのトートは間口が閉まらないので、何年かぶりに取り出したのがエルベ・シャプリエのトートバッグ。 これは大正解で、病院のサイドテーブルの引き出しにも型崩れを気にせず押し込むことが出来た上に、ゴヤールよりもさらに軽量でとにかく丈夫。改めてこのトートが如何に優秀だったかを思い出したのだった。
そして病院に行く服装を考えたけれど、体温調節が出来るようにレギンス、スポーツブラタイプのタンクトップ、半袖のTシャツ、その上からパーカというスタイルで、足元はスニーカー。 日頃から金具がついたものはなるべく身につけない主義だけれど、それが幸いして病院ではCTスキャンもレントゲンも着替え無しで行うことが出来たのだった。




私が病院に出掛ける前に、無くなりかけているエネルギーを一番注いだのは、医師にきちんと病状を説明するための準備。
幸い私はこれまで病気をしてこなかったので、病状を説明するボキャブラリーが乏しい上に、病院に着いた時にきちんと説明する気力が無いことも想定出来たので、 ベッドに横になりながら、スマートフォンの音声入力で自分の病状、摂取した薬を時系列で日本語の文章にし、それをチャットGPTに「医師に病状が完結に伝わるように」と英訳してもらったものを、プリントアウトして持参したのだった。 結果的にこれは大正解で、病院に着くと 初日だけで一から病状を説明したドクターとナースの数は7人以上。その全員が私が握りしめていた説明文を読んで 「This is really helpful」と言ってくれたけれど、実際に病院に着いてからの私の脳はきちんと機能していなかったように思うのだった。
でも私以上に機能していなかったのがUber。 月曜の朝になって少し病状が落ち着いたのを感じた私は、「このタイミングを逃したら自力で病院には行けない」と判断して、自分でも驚く速さで荷造りと着替えをしてUberを手配。 ドライバーがあと2分で到着するノーティスが届いたので、自宅ビル前で待っていたけれど、月曜朝のラッシュアワーとあってキャンセルが2台続き、その間私が見送った貴重なイエロー・キャブは2台。 荷物を持って立っていることで 体力を消耗する焦りも手伝って、マイルド・パニック状態に陥ってしまったのだった。 でも神様というのは存在するもので、目の前に停まったイエロー・キャブから人が降りてくれたので、それに飛び乗ってUBERをキャンセル。 NYの朝の交通事情は、今年から導入された渋滞料金のお陰で格段に良くなっており、あっという間に病院に到着。 チップを20%払ったけれど、イエロー・キャブの料金はUBERの半額以下なのだった。




病院について受付に行くと、ERに行くように勧められ、「自力で歩けるのにERに行っても良いのだろうか?」と半信半疑だったけれど、これは正しい判断。 ERに行ってみると、私同様1人でウォークインしてくる患者が何人も居て、日本の病院とは全く異なる光景。 その後検査を受けて 病名と入院を告げられたけれど、その時点では何日間の入院になるか、目途も立たない状態なのだった。
そこからの3日間は2人部屋での入院になったけれど、病気と闘うだけでなく、精神面での葛藤が物凄くて、ナースやドクターとのやり取りも”駆け引き”の連続。 これについては別のコラムで書こうと思っているけれど、基本的には皆が親切だし、病院スタッフには感謝しかないとは言え、 かなりタフな3日間で、得難い学びをさせて頂いたという気持で戻って来たのだった。
ところで私が腹痛を覚えたのは、2週間に1度しかシャンプーをしない私が 「そろそろシャンプーをしよう」と思っていた前日。 以来、脂汗をかいて苦しんでから、病院に出向くことになったけれど、そんな時は髪の毛のことなど二の次、三の次。 いつものようにドライシャンプーをスプレーして出掛けることにしたけれど、日頃愛用しているのはブラウンの色付パウダー。 「病院の白いピローケースが汚れるかもしれない」と思った私は、先週からCUBE New Yorkでも取り扱いを始めたインスタワオ・ドライシャンプーを 初めて使用してみたけれど、月曜朝にスプレーをして、その後3日間、ヘアブラシさえ持参せず、鏡の前でヘアを整える余裕も無かった私が、 手櫛でポニーテールを結び直すだけで持ち応えることが出来たのはこの商品のお陰。改めてその優秀さを実感してしまったのだった。
帰宅の際にはさすがにベースボール・ハットを被ってごまかしたけれど、今回の入院経験で、物を購入する際は 様々なオケージョンを想定した機能と利便性で選ぼうという気持が高まったのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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