July. Week 3, 2021
”The Point Bag”
第一印象を覆して 無償に欲しくなる… ”ザ・ポイント・バッグ”

先日、友人に尋ねられたのが「そろそろ新しいバッグを買いたいと思うけれど、どれがお薦め?」という質問。
実は私も丁度新しいバッグの購入を考えていたところで、パンデミック後にファッションで気分を一新させるには、服を買うより 毎日持ち歩くバッグに 以前とは異なる要素を取り込む方が合理的で コストパフォーマンスが高いというもの。 そこで従来のワードローブの印象を変えてくれるような視覚的インパクトがあるバッグを探していた私が、 「まさかこのバッグが欲しくなるとは!」と思いながら目下第一候補に挙げているのが ボッテガ・ヴェネタのザ・ポイント・バッグなのだった。

最初にこのバッグを見た時はトライアングル・シェイプのハンドルのくり抜きに違和感があって、「何故こんなデザインにするんだろう?」と疑問に思っていたけれど、 同じボッテガ・ヴェネタのメガヒットで今も大人気の定番、クラウド・バッグ を愛用する人の多くが感じてきたのが 「このバッグにハンドルがついていたらどんなに便利だったか」ということ。 そのクラウド・バッグは、スモールサイズには付いているストラップが ラージ・サイズには付いていないので、チェーン・クラウドが登場するまでは、 抱えるか、バッグの間口を握りしめる以外には持ちようがなかったバッグ。
このザ・ポイント・バッグは、言わばクラウドバッグにくり抜きハンドルをつけて、よりモダンなフォルムに仕上げたもので、 そう思って使い勝手から視覚的インパクトまでを総合的に考えるうちに、 突如 購買欲が盛り上がって来てしまったのだった。

ザ・ポイント・バッグは、日頃からボッテガを愛用するヘイリー・ビーバーやロージー・ハンティントン・ホワイトレーといったセレブが 既に色やカラーを替えて持ち歩いているけれど、クラッチバッグとして小脇に抱えたり、ハンドルを持ったり、ストラップを使ってショルダー、もしくはクロスボディ・バッグとして使えるのは見ての通り。
素材は最も一般的に愛用されているのはフラット・レザーであるけれど、 さすがにボッテガとあってウィーブ・レザーが登場している他、ハード・レザー、 写真上でヘイリー・ビーバーが持っているようなドレスと共布素材も登場しているのだった。
ザ・ポイント・バッグのサイズはラージ & スモールの2種類があって、 私の場合、日頃から持ち歩く荷物が少ないとあって愛用するバッグはことごとく小さいサイズ。 でもこのデザインだと幅が20㎝のスモールサイズは、さすがに私にとってもキャパシティが小さい印象。 またデザインの持ち味が生かされているのも大きめのサイズだと思うのだった。

ちなみにストラップは長さの調節、及び取り外しが可能。ストラップを使わない時はバッグの内側に入れるのかと思いきや、そうすると開閉口の閉まりが悪くなってしまうのがこのバッグの構造。 ストラップはハンドルの横にあるスリットに通してバッグの内側でノットを作ることによって装着させるという独特のデザイン。
サイズで迷う必要が無い私が現在迷っているのはカラーで、バッグの雰囲気がモダンなこともありネオン・イエローを選びたい気持ちが非常に強いけれど、 今まで持ったことが無いタイプのカラーということでピーチカラーにも非常に惹かれているのが現在。 前述のように手持ちの服の印象を変えてくれるカラーというのも大きな選考基準になっているのだった。

ここではザ・ポイント・バッグを クラウド・バッグ(写真上中央) の進化ヴァージョンのように書いてしまったけれど、 実際には開閉口にギャザーが寄った台形フォルムのクラウド・バッグは、 ラウンドスクエア・シェイプでエッジーなザ・ポイント・バッグとは全く別物。 どちらも内ポケットやパーテーションが無いので使い勝手を心配する人が居るけれど、間口が大きく開いて中のものが直ぐに見つけられるバッグは意外に便利。 クラウドの大きいサイズを愛用する私の友人は「何でも投げ込めて、直ぐに取り出せる」と言っていたけれど、それはまさに”言い得て妙”なのだった。

執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター＆リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー＆イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。

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