July Week 1, 2021
”Body Pillow & Weighted Blant”
快眠を約束!ボディピロー & ウェイテッド・ブランケット
眠りの重要性については今更説明の必要はないけれど、
現代人にとって快眠の追求はホリーグレイル(聖杯)を手に入れるような永遠の課題。
快眠を得るためには ある程度身体が疲労していて、胃に残留物が無い状態で、カフェインやアルコールの影響を受けず、
自然に体温が下がるという肉体的コンディションに加えて、
精神面では就寝前の興奮や感情の起伏を避けて、ストレスや不安に思考回路が捉われないようにする他、
涼しい室温、静寂、窓からの光のカットといった環境的要素、
さらには通気性と汗の吸収が良い寝具とスリープウェア、適切な硬さのマットレスや首に負担を与えないピロー等、
自分に合ったスリープグッズも大切で、このうちのどれが欠けても入眠、快眠、熟睡が妨げられると言われるほど
現代人は眠りに対して極めてデリケート。
そのためアメリカ人は20代から処方箋入眠剤を服用しているケースは決して珍しくないけれど、
中年期以降睡眠時間が6時間を切っていた人々がアルツハイマー型認知症になり易いと言われる一方で、
長く処方箋入眠剤を摂取していた人々もまた認知症になる確率が極めて高いことが明らかになっているのだった。
私は食生活とエクササイズについては30歳を過ぎてから他の人よりも気をつけてきたと思っているけれど、
眠りに関しては周囲が言うほどは8時間睡眠が自分に合っているとは考えていなくて、もう何年も よほど早起きする時以外は起床時にアラームを使っていない私が
自然に目覚めるのは就寝の7時間後。
起きることには問題が無い私も、寝入る時には時折格闘することがあって、
それは身体の冷えを感じて眠れないケースと、心地好い入眠ポジションを探して寝返りを打つケース。
前者を解決すべく、私が先月から新たに導入したのがウェイテッド・ブランケット。
これは10年以上前からアメリカでは快眠グッズとして人気を集めてきたもので、ずっと興味を持っていたプロダクト。
ウェイテッド・ブランケットは、キルトの中にビーズを入れてその名の通り あえて重たくしたブランケット。
その重さは自分の体重の10%+1パウンドが適していて、それによって母親にハグされているような安心感、安定感で眠れるというのがコンセプト。
これまでずっと羽根布団を使ってきた私は、常々「もう少し重たい方が心地好いし、暖かい…」と常々感じていたけれど、
にも関わらずウェイテッド・ブランケットをトライせずに来た理由は 肥満社会のアメリカを反映して自分の体重の10%+1パウンドの重さで、クイーンサイズのベッドにフィットするブランケットが見つからなかったため。
体重を50~51キロ台に保っている私に必要なブランケットの重さは12パウンド。ところがクイーン・サイズは15パウンドが最低の重さで、
その1.5キロの違いが逆に入眠や睡眠を妨げる圧迫感に変ることは目に見えていたのだった。
でも最近になって友人が「一度ウェイテッド・ブランケットで眠ってみたら、どうしてもっと早く買わなかったのかと後悔した」と語っていて、
訊けば彼女が使っているのは12パウンドのブランケット。
そこで同じオンラインショップから12パウンドのブランケットを購入して、ようやくトライすることが出来たのだった。
パッケージとして届いたウェイテッド・ブランケットは、小さく畳んで箱に入っていたので予想以上に重たくてびっくりしたけれど、
ブランケットとして掛けてみると、本当に重過ぎず、軽過ぎず心地好いウェイト。
また自分が動いてもブランケットは動かないので、通常のブランケットやコンフォ―ター(掛け布団)のように滑り落ちないのは大きな魅力。
逆に引っ張り上げる時には少し力が必要。
前述のようにブランケットのキルトの内側はビーズで、余計な熱がこもらないので季節を問わず一年中快適に使えるもの。
私はミンキー・ヴェルヴェットのカバーを付けているけれど、これは洗濯と肌触りを考えてのことなのだった。
ウェイテッド・ブランケットによって夜中に目が覚めなくなっただけでなく、入眠も心地好くなったのは紛れもない事実。
そのせいでスリープ・ポジションのサポート、そして長きに渡って課題になってきた快眠ピローを追求する欲が出てしまった私が
程なく購入したのが以下のU字型ボディ・ピロー。
これは本来妊娠末期を迎えて仰向けに寝られなくなった妊婦のために開発されたプロダクト。
それが今では快適なスリープ・ポジションのためのグッズとして男女を問わず人気を博しているのだった。
世の中一般では眠るポジションに最も適しているのは仰向けで、その理由は より広い面積で体重を支えた方が身体に負担が無いことや、
仰向けに眠った方が顔や身体の歪みが起こり難いため。
でも入眠の際に適していると言われるのはサイド・スリープで、赤ん坊も母親のお腹の中ではサイド・スリープ状態。
実際に多くの人々は入眠時はサイド・スリープで、やがて睡眠中に身体の負担を軽減するために仰向けになるケースが殆ど。
寝返りが打てないほど自律神経が弱っている、もしくは身体が疲れていると、無理な姿勢の眠りによって血管、関節等に余計な負担が掛かるので 「起きるとどこかが痛い、痺れている」という問題を抱えることになるのだった。
このU字のボディ・ピローは左右で若干シェイプが違っていて、自分が眠り易いサイドにフィットさせることが出来る点も優れているけれど、何より私にとって有難いのは枕と一体化しているので、
インドに昔からある”抱き枕”と違って頭、首、身体、脚まで、全てのボディパーツのポジションをサポートしてくれること。
私の場合、世の中の多くの人々と同じで寝入る時にはサイド・スリープで、目覚める時にはこのU字の真ん中で仰向けで眠っていているのが常。
もしウェイテッド・ブランケットを使っていなかったら、ボディ・ピローを使いながらポジションを変えるプロセスでブランケットが動いたり、落ちたりしていたと思うので、
この2つをほぼ同時に導入したのは私としては大正解なのだった。
この2つのスリープ・グッズによって眠りは改善したのは間違いないけれど、問題はベッドルームの見場が悪くなったことで、キレイにベッドメークをしてもU字のクッションがドカンと乗っかっているのは
少々不思議な光景。カラー・コーディネートをしているのがせめての救い。
ところで上のビジュアルでは、ラップトップでインターネットをブラウズしていると思しき際にベッドの上でボディ・ピローを使っている様子があるけれど、
私にとってはベッドは眠りのための聖域なので これはあり得ない使い方。実際に眠る時以外にベッドに座ったり、寝転んだりする習慣をつけると、
「ベッドに横たわった時は眠る時」という身体の条件反射が損なわれるので、ダラダラと眠れない時間、起きられない時間を過ごす体質が高まるだけ。
その意味で 日本の昔ながらの布団を引いて眠る準備をして、起きたら畳むという習慣は快眠と目覚めのためには決して悪いことではないのだった。
執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |
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