May. Week 3, 2021
”Trending Activewear”
エクササイズのモチベーション! トレンディング・アクティブウェア


私が4月半ばから16ヵ月ぶりで再開したのがジム通い。 ジムに行かなくなったのは もちろんパンデミックの影響で、以来自宅で続けてきたのがダンベルを使った筋トレや、ヨガといったホーム・エクササイズ。 NYではジム自体は昨年末に営業を再開していたけれど、にも関わらず私がジム通いを控えてきたのは マスクを着用してのワークアウトに抵抗があったのに加えて、 マシンの使用前&使用後にディスインフェクション・ワイプで拭き取らなければならない手間と時間、 さらにキャパシティ制限があるため 時間予約をしなければならないという面倒ずくしであったため。
今もその状況は変わっていないものの、私がジム通いの再開を決心したのは 同じようにパンデミック中にホーム・エクササイズをしていた友人とZOOMチャットをしていた際に、 彼女が 「久々にジムに出掛けたら筋力と体力がすっかり衰えていて愕然とした」と嘆いていたのがきっかけ。 実際に私自身も薄々自覚していたのが体力の衰えで、ホーム・エクササイズとセントラル・パークのランニングは続けていたので体重そのものはパンデミック前とほぼ同じ。 しかしながら筋肉が落ちて、身体が緩んできたのを実感しており、久々にジムに出掛けてみて痛感することになったのが パンデミック前に比べてガックリ落ちていた私の筋力。 そもそも筋力が保たれていたら身体の緩みなど感じないはずであるけれど、 問題は筋力だけでなく 柔軟性も落ちていて、加えて走るスピードまでのろくなっていたのはトレッドミル(ランニング・マシン)の数字で改めて突き付けられた事実なのだった。




という訳で 心身の健康のために身体の作り直しを決心した私はジム通いを再開したけれど、 本音を言えば私はジムが大嫌い。 「効率良く筋肉が付かなかったら、誰があんな場所に行くものか!」と真剣に思っているほど。 そこでモチベーションを上げて、気分を変えるために エクササイズ・ウェアの買い替えをすることにしたのだった。
ふと考えてみるとパンデミック中はレギンスとタンクトップ、フーディーというエクササイズ・ウェアで過ごすことが多かったものの、 暫しの間 新しいウェアを購入していなかったので、今は丁度良い買い替えのタイミング。 そこでまず購入しようと思ったのが写真上のフレアー・レギンス。その名の通り裾がフレアーになったレギンスは 昨年末からトレンディングで、 完売が相次いだ人気商品。 レギンスなんてこれ以上進化のしようがないアイテムと思ってきたけれど、足首丈のレギンスよりも遥かにスタイルが良く見えるのがフレアー・レギンス。 そのままストリートウェアとしてコーディネートし易いのも大きな魅力。
私はエクササイズ・ウエアのボトムは長年、真冬でもカプリ・レギンスを着用してきたけれど、そのせいでひざ下にくっきりファーマーズ・タン(日本で言う”土方焼け”)のラインが付いてしまっただけでなく、 肌の若さがそのラインを境目に全く異なるようになってしまったことから、紫外線を避けるためにフルレングスのレギンスへの切り替えを考えていたところ。 でもカプリの方が体型が軽快で 若々しく見えることから二の足を踏んでいたけれど、 フレア・レギンスはハイウエストで体型がカバーされるだけでなく、着脱も足首までタイトなフルレングスのレギンスよりも遥かに簡単。 アパレル会社の中には、リエンタリング・タイムの新しいオフィスウェアとしてフレア・レギンスを提案しているところもあるのだった。




次いで私が購入したのがフーディー・シュラッグ。フーディー・プルオーバーとも呼ばれるこのアイテムは、 袖と肩、胸より上を覆うだけのフーディー。これはタンクトップでワークアウトをする機会が多い私にとっては非常に便利なアイテム。 「もう1枚レイヤーにするほど気温は低くないけれど、身体が温まるまでは寒い」という時に役立ってくれて、腕や肩の日焼けが防げるのは言うまでも無いこと。 さらにフーディー・シュラッグが活躍するのは 寒くないけれど風が強い日で、ランニングの際に被っているベースボール・キャップが飛ばないようにフードが押さえてくれるだけでなく、 強風の日にフードを被っていると いないとでは 頭部が感じるストレスは段違い。
フーディー・シュラッグはナイキからアディダスまで多くのブランドが昨年から手掛けていて、こちらも完売が相次いでいたけれど、 若い世代はクロップトップのエクストリーム・ヴァージョンと捉えているのがこのアイテム。 なのでストリートウェアとしても様々なレイヤーやコーディネートを見かけるのが昨今。
ちなみに写真上左は、5月18日にスウェティ・ベティが発売するハリー・ベリーとのコラボ・コレクションからの写真であるけれど、 ハリー・ベリー自らのワードローブを叩き台にしたコレクションでも、フーディー・シュラッグが登場。 発売前の段階で既に一番人気のアイテムになっていたのだった。




フードが付いていないシュラッグも昨年から人気が高く、スポーツブラやタンクトップとレイヤーにするとカットアウトのようなビジュアル・エフェクトを生み出すのがこのアイテム。 シュラッグはエクササイズ・ウェアだけでなく、今シーズンは通常のファッションの世界でも多くのデザイナー・ブランドが手掛けていて、 チューブトップやタンクトップが、ロングスリーブに早変わりするセットとしてクリエイトされているケースが圧倒的。
特に写真上右のオープン・フロントで肩を覆うデザインは、肩や首のラインがスッキリ見えて 上半身をイメージアップするアイテム。 着用しない時は首に撒いたり、腰に撒いたりすれば、それがアクセサリー代わりの役割を果たすけれど、コンパクトに折りたたんでバッグへの収納も簡単。 なのでエクササイズの時にはフーディー・シュラッグ派の私も、それ以外の時はフーディー無しのオープン・フロントスタイルのシュラッグを愛用しているのだった。
ここ数年でファッションは季節ごとに着る物を変えるよりも、一年中同じコア・アイテムを着用して そのレイヤーだけを替えるスタイリングになってきているけれど、 シュラッグはそんなレイヤーピースとして極めて重宝。 特にキャリア・スーツのインナーにタンクトップを着用する女性にとっては、ジャケットを脱いだ際の肌の露出カバーに役立つアイテムとして 支持を集めているのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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