Apr. Week 4, 2021
”Retinol & Melanin Inhibitor”
シミ&シワの撃退と肌の若返りに効果覿面!
レチノール & メラニン・インヒビター



私が2月後半から約1ヵ月に渡って日本に一時帰国していた期間に受けようと検討していたのがYAZレーザーの施術。 アメリカでは白人の肌が施術のスタンダードなので、それでレーザーを当てられてしまうと 逆にシミや色素沈着の原因となってしまうことが多く、 私もその苦い経験の持ち主。 そのため「レーザーの施術は日本人の肌に慣れている日本で行わないと…」と思っていたけれど、 私がレーザーで消したかったのは 長年私が退治したと思っては再び戻って来る左頬のシミ。加えてメラズマと呼ばれる 色素のヴェールのようなシャドウ。メラズマについてはたとえ日に焼かなくても、エイジングによるホルモンバランスの崩れも原因になると言われていて、 これらが日本でのレーザー施術で一気解決できればと思っていたのだった。
そこでレーザー施術を既に受けた友人に相談したところ、まず驚いたのがそのダウンタイムの長さと 施術直後の驚くべきコンディション。 それが一段落すれば もちろん美肌になる訳だけれど、友人によれば時間が経過するとシミは再び出てくるとのことで、 あっさり諦めてしまったのだった。
そもそも私が最も信頼するビューティー・ブロガーによれば、シミやシワは女性にとって一生の闘い。 1回のレーザーごときで簡単に解決すると考える方が甘かったのだった。




レーザーを諦めた私に 友人のご主人の美容整形医が処方してくれたのがトレチノインというレチノール系のクリーム。 これから紫外線が強い季節になるので、トレチノインで徐々に剥いていった方が安全で確実というのがそのアドバイスで、 お値段は割引して頂いて9000円ほど。なのでレーザーより遥かに安価。
そのトレチノインを1ヵ月アプライした私の肌の経過が上の写真。 使用を始めた直後は肌が少し痒くなって、皮膚が茶色く乾燥して剥けたのが2回ほど。その後も肌が乾燥したコンディションになって剥ける状況が続いたけれど、 最初の2週間で既にシミが薄くなった効果を実感。メラズマはもっと根気が必要であるけれど、シミに関しては殆ど目立たなくなったのだった。
実は私は強いアシッドを使った経験は豊富であるものの レチノールは殆ど使ったことが無く 今回トレチノインを処方されて効果を感じたことから スキンケア・ルーティーンに取り入れようと決心したのがレチノール。そして4月7日から使い始めたけれど、4月19日撮影の写真が他2枚と比べると 肌のキメが整って 光の反射が良くなったのは、 レチノールとその効果を上げるために使用し始めたプロダクトの効果と思しきもの。
実際に肌のピーリングは未だ続いているけれど、それと無関係な部分の肌の調子は極めて良好なことを昨今 感じていたのだった。




レチノールをスキンケアのルーティーンに取り入れるにあたっては、先ずどのブランドの どの程度の強さのものを使用したら良いのかのリサーチを始めたけれど、 レチノールは思ったよりも奥が深くて、まず学んだのが「レチノールは夜のみの使用で、使用中は日中に必ずSPF40以上のサンブロックをアプライして 陽に当たらないようにする」というごく一般的ディレクションでケアを行うのと、 スキンケア・スペシャリストがデザインしたルーティーンできちんと使用するのとでは雲泥の差が出ること。
レチノールの効果を最大限に引き出すには、洗顔にアシッド系クレンザーを使って 余分な角質を毎日徐々に取り除くのが大切なのに加えて、朝晩の洗顔後に メラニン・インヒビターを使用するのがマスト。このメラニン・インヒビターとは主にアルファ・アビューティンを原料にしたものが多いけれど、 肌が日光を含むUVライトを浴びたり、アクネを潰す等の炎症によって生成するメラニン色素をそのプロセスで中和してブロックするもの。 美容業界におけるホワイトニングの中には、肌の漂白剤のように 出てきたメラニン色素を強いケミカルで退治する手法も多いけれど、 これは一つ間違うと肌の一部から全く色素が生成されなくなって、その部分だけが真っ白になる斑(まだら)現象を招くもの。 肌がメラニン色素を作ろうとするプロセスを中和する方が遥かに安全な上に、ナチュラルな原料で可能になるのだった。
私が使っているのは写真上のフェイド・ブライト・ライトニングというプロダクトで、スキンケアのプロの愛用者が非常に多いプロダクト。 これに加えてレチノールを使用する場合でも、しない場合でも、日中は日差しや環境から肌のダメージを防ぐ ヴィタミンCを含んだプロダクトが重要なレイヤー。 逆に言えばヴィタミンCのプロダクトは夜に使用しても本来の効果が得られないということになるのだった。




レチノールに関しては、私はこれまでピーリングを促す成分だと思っていたけれど、実際にはヴィタミンAによって皮膚細胞の代謝を加速させる成分で、 皮膚が剥けるのはそのプロセスで起こるサイドエフェクト。 人間のナチュラルな皮膚の代謝サイクルが30日、エイジングが本格化する35歳以降 それがどんどんスローダウンするけれど、 レチノールは強さによるものの、それを10日~20日に加速させるので エイジングを含む肌のダメージの修復をスピードアップさせるのだった。

私の肌はオイリーな上に、これまでに強いアシッド・プロダクトを使っても全く問題が無かったので、前述のフェイド・ブライト・ライトニングと 同じプラチナ・スキンケアというブランドで、一番強い30を使ったけれど全く問題は無し。 でも普通の人はそれより下のレベルからの使用が奨励されるけれど、レチノールには医師に処方されるような強さを使っている人の方が効果を実感している一方で、 市販、それも安価なプロダクトに含まれるレチノールは子供騙しの効果程度しかないと言われるもの。 レチノール自体はピーリング剤とは異なり、肌の表面のみを剥き去るだけのプロダクトではないので、シワやシミ対策だけでなく、年齢や性別とはに無関係にアクネ対策にも使われているのだった。
私はこのところ肌のたるみが一番気になっていたので、細胞の老化にフォーカスして水分や酸素を細胞に送り込むことを最優先に考えてきたけれど、 それはもちろん大切なこと。 でもシミやシワ、肌のくすみに対処するためには レーザーでもレチノールでもアシッドでも、表面の皮膚を剥くのが大原則。 どんなに年齢を重ねて肌のエイジングが顕著になっても、ある程度表面のレイヤーを除去すれば その下には若々しい肌が存在している訳で、 その肌に対して酸素や水分を補給した方が遥かに効果的であることを 今回レチノールをスキンケア・ルーティーンに加えて改めて実感したのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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