
Apr Week 4, 2025
Horse Bag Charm DIY Kit
デジタル・デトックスも実現する生産的クラフト

第二期トランプ政権が誕生してからというもの、世の中が激変し、しかもそれが二転三転することから、
逐一情報をフォローしていないと 社会情勢や自分の身に降りかかる影響が把握できない状態が続いているのは周知の事実。
それによって多くの人々が抱えるようになったのが、「情報の洪水で頭がおかしくなりそう」、「ストレス・レベルが過去最悪」という現状。
それもあって、昨今急増しているのが 「デジタル・デトックス」を実践する人々。
短時間でも有効にデジタル・デトックスを可能にするアクティビティは、有酸素運動、読書、楽器演奏やカラオケなどの歌唱、絵画、日曜大工、
クラフト等で、SNSをチェックせずに集中できる時間、夢中になれる時間を持つこと。
脳科学の見地からだと、頭を使う作業よりも 何等かの達成感が得られる単純反復作業の方が ストレス軽減には大きな効果をもたらすとのことで、
ランニングや編み物はその好例。
アクネを潰す行為もその1つと言われ、症状を悪化させると分かっていても、一時的な癒しや達成感を求めて止められない人が多いと言われるのだった。

クラフト系の趣味を持つ人は、精神的な癒しや、脳の休息&活性化を図りながら、物を作り上げるという
生産性をもたらすことが出来るけれど、 私がひょんな経緯で見つけた簡単かつ、生産性のあるクラフトが 今回ここに御紹介するホース・バッグ・チャーム・キット。
少し前にウォルキン・バッグを購入してくれた友人に
尋ねられたのが、ロデオ・ペガサス・バッグ・チャーム(写真上左)のDUPEをCUBE New Yorkで取扱う予定はないかということ。
2021年に発売されて以来、色違いを集めるコレクターが多いロデオ・ペガサス・チャームについては、
以前、取り扱いを考えたことがあったけれど、あっさり断念したのはそのお値段。エルメスのオリジナルよりは遥かに安価とは言え、100ドルを超えるお値段。
皮製品は「サイズが小さいほど割高」であることを考慮しても、円安のご時世では高過ぎると判断したのだった。
その友人は、既にアマゾンやEtsyなどで 安価なホース・チャームを買ってみたものの、縫い方が稚拙だったり、素材がビニールのよう(写真上右)で、
「そんなチープなチャームを付けたら、バッグの品格まで落ちてしまう」と言っていたのだった。

そこで、私も世の中でどの程度のレベルのDUPEが出回っているかをリサーチしていたところ、辿り着いたのが、ホース・チャームのDIY(Do It Yourself)キット。
友達が、「ホース・チャームみたいに 自分で作れそうなものに、大金を払いたくない」と言っていたこともあり、
このキットを見つけた時には、「だったら自分で作れば良いかも!」と真剣に思ってしまったのだった。
DIYキットは、ボディがTOGOレザーで羽の部分はスムース・レザー、たてがみや尻尾はスウェードで、全てきちんとした素材。
縫い針、ワックス・コーティングした糸、ハサミ、ストラップ等、製作に必要な物は全てキットに含まれていて
エルメスの職人のように、2本の針によるダブル・ニードル・ステッチで仕上げるけれど、既にレザーに針穴が空いているので作業は極めて簡単。
DIYホース・チャームの利点は、”自分で作った”というユニークさ、それを作れるクラフティな能力がアピールされる結果、
本物でなくても気後れせずにバッグにつけられること。
さらには作る工程が楽しめて、デジタル・デトックスに最適であるのも魅力。
友達には 仕上がったバッグ・チャームをプレゼントしても、キットのままプレゼントしても喜んでもらえると思うけれど、
キットを2つ購入して、表と裏で色を変えると、1つは自分用、もう1つはギフト用に出来て、
1つのチャームで2カラーが楽しめるメリットをもたらすのだった。

このキットをクリエイトするメーカーは、ケリーなど、バッグのDIYキットも出していて、
ハンドルやストラップなど、素人では出来ない部分は既に完成品が部品として届くので、それを使えば 誰でも製作できてしまうのが自作のケリーやピコタン。
本物には見えないけれど、約150ドルのキットで作ったDIYバッグとは思えないスタイルとクォリティなので、
若い世代へのプレゼントや、手軽に持ち歩くカジュアル・オケージョン用のバッグとして作ってみるのには最適。
先週には3万8000ドルのバーキンの原価が脳1400ドルで、グッチの1000ドルのベルトの原価が50ドルであることが
SNS上で取り沙汰されていたり、昨年末にはウォルマートが手掛けたバーキン・コピーが完売する一方で、
商品の出所に大差が無いことを理解したファッション・インフルエンサー達が、批判から評価に意見を変えたのがDUPE製品。
そんな中で、DIYキットは「自分で製作する」というプロセスによって、フェイクでも、DUPEでもないユニークなポジショニングを
確立していて、ネットフリックスを観ながら、音楽を聴きながらレザーを縫い合わせる作業というのは、思いのほか精神の癒しを提供してくれるのだった。
最後に、オーダー受付をストップしていたウォルキン・バッグですが、ようやく生産再開が決まりました。
前回 御購入いただいたお客様からは 「バーキンの高い、手に入らない、重たい、ショルダー・ストラップが無い、という四重苦を解消した」とお褒めの言葉を頂きましたが、
私自身、最も使い易く、万能なバッグだと思っています。 詳細はこちらをクリックしてご覧ください。
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執筆者プロフィール 秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。 |


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