Oct. Week 2, 2021
”14K HardWear Chain Necklace”
14K ハードウェア・チェーン・ネックレス


私が仕事の効率を上げるために心掛けていることの1つが、ショッピングの決断を極力早く下すこと。 買おうか、買うまいかと決断を先送りにしていると その思考パターンが仕事にも割り込んできて、仕事の決断まで下せないままボッとしてしまうブレイン・フォッグ状態に陥ってしまうのだった。
でも世の中には即決するにはあまりに高すぎる物もある訳で、 私が過去2年ほどOn & Offで、欲しいと思っては諦めるようにしてきたのがティファニーのハードウェア・ネックレス。
私は ダイヤにはさほど価値を見出さないので 人造ダイヤで全く構わない主義であるけれど、ゴールドは身に着ける財産であり、投資とも考えていて、 以前のこのコーナーにも書いたように リングでもネックレスでもToo Muchなほどレイヤーでつけるのが大好き。 特にネックレスは、これまでにこのコーナーでご紹介してきた ヘリンボーン・チェーングッチ・チェーン など、 視覚的に異なるインパクトの物をレイヤーにするのを好んでいて、 そんな私にとってハードウェア・ネックレスの独得の3D感は大きな魅力。 1連でもインパクトがあって、レイヤーにしても楽しめるのでティファニーのウェブサイトや それをつけているセレブの写真を見る度に欲しいと思い続けてきたのだった。




でもその購買欲が失せるきっかけになったのが、ある時 私が欲しかったグラデュエート・デザイン(写真上のフロントが太く、バックが細いデザイン)の18インチ(45㎝)のハードウェア・ネックレスが リセール・ウェブサイトで3分の2程度の価格で売られているのを見てしまったこと。 グラデュエート・デザインはティファニーのウェブサイトで課税前の価格が1万2800ドルのネックレス。それがリセール・サイトでは どういうコンディションかは定かではないものの、 ”Used” ということで8800ドルにまで値崩れしていて、それにショックを受けた私は「果たしてこのネックレスは 純粋にゴールドの価値だけで換算すると幾らになるのだろう?」と真剣に考えてしまったのだった。

そんなハードウェア・ネックレスの購買欲が再び高まったのは、先日ダイヤモンド・ディストリクトに出掛けた時に 取引先の業者が「今、売れに売れていてサプライが間に合わない」と言いながらその14Kバージョンを見せてくれた時。 そもそも私は身に着けるのならば 18Kよりも摩耗に強い14Kを好んでおり、アメリカではゴールドのスタンダードは14K。 ちなみに18Kは75%がピュア・ゴールド、14Kは58.3%がピュア・ゴールド。もちろん18Kの方が財産価値は高いけれど、 その財産が身に着けている間に減っていくのが18Kで、私自身18Kのリングが愛用するうちに驚くほど細くなった経験を味わっているのだった。
またハードウェア・ネックレスのようなポリッシュ・ゴールドの場合、傷が付くと目立つ上に 反射の輝きが鈍ることもあり、 他のネックレスとのレイヤーを楽しみたい私にとっては ネックレス同士がぶつかり合うことを考慮して 硬度が高い14Kのものが欲しいと思っていたのだった。




私にとって 業者が見せてくれた14Kのハードウェア・チェーンは渡りに船のプロダクトであったけれど、あまりの人気のため オーダーをしてから入手まで最低2週間待ち。 しかも残念ながら私が狙っていたグラデュエート・デザインは14Kでは作られておらず、 製作されていたのは、チェーン全体が均一の太さの18インチ(45㎝)のネックレスで、オリジナル・ブランドでは課税前7800ドルのもの。
でも とりあえずそれを実際に付けてみたところ、「こちらの方がボリュームが控え目な分、ネックレスというよりも チェーンの感覚で、長く飽きずにつけられそう…」と考えを改めたのだった。

14Kの18インチのハードウェア・チェーンのお値段は約1600ドル。これはCUBE New Yorkでも販売の予定であるけれど、 14Kと18Kに含まれるゴールドの分量を換算して計算した場合、やはりブランド・ネームが入ると同じ量のゴールドでも 価格が3倍程度に跳ね上がっていることが見て取れるのだった。




私がハードウェア・チェーンの人気を実感したのが、つい最近になって中国の業者の取り扱い商品リストの中に そのインスパイア・バージョンが掲載され始めたこと。 インスパイア・バージョンには私が欲しかったグラデュエート・デザインと、多くのセレブリティがつけているボールとロックが付いたラップ・ネックレスの 2種類が出ていたけれど、ラップ・ネックレスのティファニーのオリジナルのお値段は グラデュエート・デザインよりも更に高額の1万7900ドル(課税前)。 セレブがつけているからといって気軽に購入には踏み切れないお値段。
これが医療現場の手術用具に用いられるのと同様の金属アレルギーを起こさないステンレス・スティール製、3レイヤーの18Kプレーテッド(メッキ)仕上げになると、 グラデュエート・デザインで約160ドル、ラップ・ネックレスで約200ドルというお値段。 こちらも目下大人気になっているようで、オーダーしてから受け取るまでにかかる時間は現在5週間。 ハードウェア・チェーンにはブレスレット・ヴァージョンもあって、私はブレスレットについてはこちらをトライしてみようかと思っているのだった。

他でも最近になってハードウェア・チェーンの類似品が かなり登場してきたけれど、 オリジナルのチェーンはクロージャーが リンクに一体化していて、何処がクロージャーかが識別し難いデザイン。 でも類似品の中にはチェーンのスタイルは全く同じであっても、クロージャーがロブスター・クラスプになっているものが多いのが実情。 そのためオリジナルを良く知らないままフロント・デザインだけを見て購入してしまうと、たとえ14Kバージョンを購入した場合でも クロージャーのせいで安物に見えてしまうというケースもあるようなのだった。
CUBE New Yorkでは、前述のようにハードウェア・ネックレスの14Kバージョンのお取り扱いをもうすぐスタートするのに加えて、18Kプレートの2点のお取り扱いを開始しました。

訂正とお詫び
当初アップされた記事の中で資料ミスのせいで、18Kプレート製の製品が925シルバーとして表示されてしまいました。お詫び申し上げます。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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