Becoming LEGO Millionaires? LEGO Sets as Investment Asset
今やゴールドより手堅い投資対象!? レゴ・コレクタ―達が未来のレゴ・ミリオネアに!
Published on 1/21/2022



2021年のホリデイ・シーズンのNY五番街で、どんなデザイナー・ブティックよりも入店待ちの行列が長く、それが毎日見られていたのがLEGOショップ。
LEGOが子供の玩具から大人が真剣に取り組むホビーになって久しい状況ですが、パンデミック中に子供の頃の郷愁も手伝って 18歳以上の大人向けにクリエイトされたLEGOに取り組みだしたアメリカ人は多く、ストレスを忘れて取り組める上に、徐々に完成して行く達成感が 精神面にポジティブな影響を与えるとも指摘されるのがLEGO。
加えて昨今注目されるようになって来ているのが、投資対象としてのLEGOの価値。 今やLEGOはベースボール・カードやスニーカー等と同様にコレクティブル・アイテム。 LEGOのリミテッド・エディションや生産が終了したLEGOセットのお値段は1987年から2015年の間に 毎年11%価値を上げており、これは株式や債券、ゴールドよりも遥かに割が良い投資。 特にゴールドはインフレが7%進んだ2021年に3%以上価格を落としているので、全くインフレ・ヘッジにはなっていなかった投資対象。 そのため「ゴールドに投資するよりもLEGOに投資をするべき」というのは冗談抜きで語られていることなのだった。





最も値が出るコレクターズ・アイテムとは


LEGOは特に近年、様々なカルチャー・アイコンとのタイアップでリミテッド・エディションを発売しては完売する 良好なビジネスを続けているけれど、レゴ愛好家と共に増えているのがコレクティブル価値に注目するレゴ投資家。 特にパンデミックがスタートしてからは、レゴの人気上昇と共にコレクティブル・アイテムの価格上昇が起こっており リミテッド・エディションの中には8年間でその価値が2230%アップしたものもあるとのこと。
中でも世界中のコレクターの間で最も人気が高く、投資価値も絶大と言われるのが 「スターウォーズ」シリーズ。一番人気は何と言っても 映画の中でハリソン・フォードが扮したハン・ソロの宇宙船、ミレニアル・ファルコン。 複数年のヴァージョンがあるのに加えて、サイズも様々。 同じく「スターウォーズ」に登場するインペリアル・スター・デストロイヤーも大人気で、 ピースの数が多く、複雑かつ精密なモデルで、高額な大型モデルほどコレクティブル価値が高いのは言うまでも無いこと。
かつてはタージ・マハールのような有名なモニュメントの人気が高く、 数多くのバージョンが登場しているけれど、 それよりも現在コレクティブル価値が遥かに高いのが、タイムレスなカルチャー・アイコン的なモデル。
初代モデルのアイポッドや、スニーカー等、多くのコマーシャル・プロダクトが未使用、未開封の状態でないと 価値が激減するのに対して、LEGOに関しては未開封のボックス入りセットと 実際に組み立てたモデルの双方に価値があるのは非常に興味深い点。 組み立て後のモデルをオブジェのようにディスプレーするコレクターも多く、 ミレニアル・ファルコンやインペリアル・スター・デストロイヤーといった人気のモデルには、 内側からライトアップするアクセサリーや、組み立てたモデルが宇宙を飛んでいるように見せるディスプレー・ボックス、ディスプレー・スタンドといった ディスプレー用のアクセアリーも数多く販売されているのだった。





LEGOでミリオネアになれる!?

LEGOは一度ハマってしまうと、趣味からオブセッションに替わると言われる中毒性のあるアクティビティ。 1つ仕上げると、次にチャレンジしたくなり、やがてどんどん難易度とお値段が高いモデルをトライするうちに LEGOフィーバーがエスカレートしていくのは極めてありがちなシナリオ。
それだけにコレクティブル・マーケットは極めて大きく、トラディショナルなインベスター達がその投資価値に気付き始めたのはつい最近のこと。
その一方で、子供の頃からLEGOで遊んでいるうちにコレクターになってしまった人々にとっては、 自分が好きで集めてきたLEGOが 実は割の良い投資になっていたというのは嬉しいサプライズ。
投資価値のあるLEGOは60年代、70年代のアンティーク系ではなく前述ように ハリウッド映画とのコラボ等、カルチャー・アイコン的なものなので、 LEGOのコレクターとして猛然と資産を増やしているのは意外に若い世代。
LEGOは4〜5年ほどで120ドルのセットが550ドル、130ドルのセットが410ドルに値上がりしているので、 このままの値上がりを続けた場合、LEGOコレクターの中からミリオネアが出るのは時間の問題。 昨今ではそんな若きLEGOコレクターが メディアにフィーチャーされるようになり、 趣味でリッチになるライフスタイルを実践する彼らはちょっとしたセレブリティ。 以下に紹介するのはそんなLEGOコレクター達のプロフィールです。

デビッド・ホール (24歳)

フリーランスのビデオグラファ―で、ソーシャル・メディアのインフルエンサーでもある彼は、 2008年、11歳の頃からLEGOに夢中になり、LEGOでキャリアを築いただけでなく、LEGOアンバサダーを務めるほど。 彼のYouTubeチャンネルは43万人以上のサブスクライバーを擁し、 彼のLEGOコレクションは1000ピース以上。その多くが購入時の4〜5倍の価格に跳ね上がっているとのこと。 ちなみに写真で彼が持っているのは2021年11月8日に発売された 長さ135p、9090ピースのタイタニック。発売当時のお値段は課税前で630ドル。錨やマストの上げ下げを含む、 巨大船の機能までもがLEGOによって具現化された話題のモデルです。



エミリー (20代半ば)

LEGO YouTuberとしても活躍するエミリーは、2020年にデータ・サイエンスの博士号を取得したばかり。 彼女は子供時代にはLEGOとは全く縁が無く、LEGOコレクターの夫と結婚し、彼に最初のLEGOをプレゼントされて以来 すっかりハマってしまったという後発組。しかし、夫の子供の頃からのコレクションに加えて、 ミレニアルファルコンや、絶版になったグランド・エンポリアム(写真上右)など、彼女自身の賢い投資で、 これから財産が大きく増えていくと見込まれ、LEGOのYouTubeチャンネルもスタートしています。



クリストファー・リー(21歳)

シアトルの自宅の地下室をLEGO倉庫にしている彼のコレクションは2021年末の時点で約6520ユニット。 父親の代からLEGOマニアだったとあって親子2代で築いたのがその膨大なコレクション。 彼自身は名門ペンシルヴァニア大学で電気工学と経営マネージメントを学ぶ学生。 彼の場合、外箱のミススペル等、コレクター・アイテムの価値が高くなる要素を知り尽くしての購入をしており、一番のお宝アイテムは 2003年に発売された「スターウォーズ」シリーズのオリジナルLEGOクラウド・シティ。彼の膨大なストックの量は 既にミリオネアの域に達していると見積もられています。


マックス・ウェインバーグ (25歳)

4歳の時からLEGOで遊んでいたという彼が、LEGOのコレクターになったのは 映画「ロード・オブ・ザ・リングス」のオルサンクの塔のLEGOを組み立てて以来。 以来20〜200ドルのピースを中心に楽しんできたとのことで、 彼にとって現時点で最多のピースは「スターウォーズ」のデススターで3800ピース。 その彼が「投資のためよりも 自分のためにどうしても欲しい」と語っているのがミレニアル・ファルコン。
彼だけでなくコレクターと呼ばれる人々は、最も価値が高い「スターウォーズ」系のモデルを 投資価値とは無関係で集める傾向にあるようです。


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