ネヴァダ州ブラックロック砂漠で2年ぶりに更にスケールアップして開催された
アートと自己表現のフェスティバル、バーニング・マン
Published on 9/9/2022
ネヴァダ州ブラックロック砂漠で1990年代から開催されてきたのが ”バーニング・マン”。
人によっては世界最大のミュージック・フェスティバルで、同じく砂漠で行われるコーチェラのアート版と捉える人も少なくないバーニング・マン。
しかし、完全に商業化されているコーチェラとは異なり、セルフ・エクスプレッション、セルフ・リライアンスといったスピリチュルな要素を強調するバーニング・マンには
VIPエリア等が無く、”一度ブラックロック砂漠に足を踏み入れた人々は全て平等”というコンセプト。
にも関わらずセレブリティやモデルが多数訪れることで知られるのもバーニング・マン。
今年は8月26日〜9月5日の日程で開催され、参加者は約8万人。期間中はアート・エキジビジョン、レイブ・パーティー、スピリチャル・イベント等が行われたのは例年通りでしたが、
パンデミックの影響で過去2年間、開催がキャンセルとなったことから、
展示されたスカルプチャーやアートは その長かったブランクを反映したアップスケールなもの。
しかしながら最終日のイベントは巨大なサンドストームに見舞われ、開催側が中止を打ち出したことから、
今度は帰路を急ぐ人々の車で8〜12時間の大渋滞となったことが伝えられています。
以下ではその2022年のバーニング・マンの話題のスカルプチャー、セレブやゴーワーのファッション等のスナップをご紹介しています。
ちなみに写真下左はバーニング・マン開催中の上空写真で、オーガナイザーの指示通り規律正しいパーニングが行われている様子。
右側は帰路を急ぐ人々の様子で、砂漠の中の大渋滞という通常では有り得ない光景になっていました。
バーニング・マンで展示されるスカルプチャー、及び開催されるイベントは 毎年主宰者が定めるテーマに
沿って企画されることになっていますが、2022年のテーマは ”Waking Dream”。
「夢の持つ変容力を様々な形で追及し、人生や価値観を変えるようなエネルギーを 時にシュールな形で 夢を追う人々と共有しながら称える」
というスピリチャルなコンセプト。
砂漠の中のエキジビジョンとあって、傍に人が写っていないとスカルプチャーのサイズ感が分かりにくいものの、
いずれも現地で眺めると写真を上回る迫力になっています。
バーニング・マンのネーミングはイベントの最終日に人間の形をした巨大なスカルプチャーを燃やすメイン・イベントから来ていますが、
夜になると炎でライトアップされるスカルプチャーが多いのもバーニング・マンの特徴。
スピリチャルでエコ・コンシャスな人々が多数参加するイベントですが、この炎のライトアップやスカルプチャーを燃やすイベントの二酸化炭素排出量は
気象変動の見地から問題視されています。
ですが一時期 参加者が残して行くゴミが問題視されたことから、今ではゴミを燃やす、または持ち帰るポリシー。
有毒ガスが出る物質は燃やさない等のルールが定められ、
エキジビター以外の参加者が物を燃やせるエリアも決められています。
バーニング・マンのためにスカルプチャーを手掛けるアーティストにとって最大の魅力は、
砂漠の中の屋外展示とあってサイズに規定が無いこと。
ドローンによる撮影が可能になってからは、上空からのビューも計算した作品が増えています。
バーニング・マンの参加者は、長年”Burner/バーナー”と呼ばれ、写真の中のスカルプチャーのサイズを理解してもらうためにも、
フォトグラファーがあえてバーナーをフィーチャーして写真撮影をするケースが非常に多いことで知られます。
そのためバーナーもそれを意識したファッションで訪れるのが常ですが、
基本的に毎年のように映画「マッドマックス」の世界が特に男性のファッションに反映されています。
バーニング・マンでは長年の開催のプロセスで様々なトラブルに見舞われたこともあって、今ではそれらを回避するルールが儲けられていますが、
許可された車両以外の運転禁止もそのうちの1つ。そのため参加者たちの移動に用いられるのが自転車。
パリス・ヒルトンやディディといったセレブも開催中自転車で移動する姿が見られていました。
今回も数多くのセレブリティが姿を見せたバーニング・マンですが、前述のパリス・ヒルトンは2日間に渡ってそのファッションを披露。
写真上のパリスの隣はモデルのカーリー・クロス、カイア・ガーバー、そしてカイアの母親のシンディ・クロフォードという新旧スーパーモデル。
一番右はモデルのケリー・ゲールとジョエル・キナマン。
それ以外にもデュプロ、エイドリアン・グレニアー、ダニカ・パトリック、ハイディ・クルムらに加えて、数えきれないほどのソーシャル・メディア・インフルエンサーが訪れていましたが、
RVで現地入りしない限り、滞在中はシャワーも浴びられないのがバーニング・マン。
しかも昼間は35度以上で日陰が殆ど無く、夜は砂漠とあって冷え込むのが常。
そんな天候でも女性バーナーの多くがデザート・クイーン(砂漠の女王)ファッションを好むのは例年のことで、
コスチューム・パーティーとしての醍醐味が大きいのがバーニング・マンの特徴。
どんなファッションを着用しても足元のデザート・ブーツと共に欠かせないのがゴーグル。
ちょっとでも風が吹けば 砂が目に入るだけでなく、目の前が真っ白になるほどの砂煙に包まれてしまうためですが、
そんな砂漠のユニークな環境も イベントのコア・コンセプトであるスピリチュアリティの追求の一部になっています。
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