in Church Missions House
”カビが生えるバーガー!” で保存料無しをアピールした
バーガーキング異色のプロモーション
Published on 2/21/2020
2004年に公開されたのがモーガン・スパーロック監督自身が1ヵ月間マクドナルドのファスト・フードだけを食べ続ける
ドキュメンタリー「スーパーサイズ・ミー」。その結果体重が増え、エネルギーレベルが落ちて、それが性生活にまで影響した様子が
コミカルに描かれていたのが同作品ですが、その中で最もショッキングに捉えられたのが
マクドナルドのハンバーガーを室温で1ヵ月以上放置しても、カビが生えることも無ければ、腐ることもなく、そのままの状態を維持するという
実験のシーン。
そのシーンを観て 「自分達は一体ハンバーガーと称して何を食べているのだろう?」と疑問を感じた人々は非常に多かったと言われます。
ソーシャル・メディア上には、「スーパーサイズ・ミー」の影響で、マクドナルドのバーガー、チキン・ナゲット、フライなど 様々なフードが
6年、10年といった年月が経過して、普通なら腐敗を通り越して風化しても不思議ではないにも関わらず、さほどコンディションが変わらない
状態を捉えたポストが何件も見られますが、さすがにそれはマクドナルドも熟知しているようで、
同社ウェブサイトでは何故マクドナルドのハンバーガーのコンディションが変わらないかが説明されているほど。
それによればカビが生えたり、腐ったりするためにはある程度の水分や温度が必要とのことで、
カビやバクテリアが繁殖するだけの水分や温度が無ければ 乾いて表面が固くなってカビやバクテリアが繁殖し難くなるとのことで、
常温でもビーフ・ジャーキーが傷まないのと同様のセオリーを展開。
その上で マクドナルドのパティがUSDAの認可を受けた牛肉100%で、混ぜ物や防腐剤が一切使われていないこと強調しています。
しかしながら数週間放置してもバンズにカビが生えないことについては その説明で納得する人々が少ないようで、
マクドナルドを始めとするファストフード・チェーンのバーガーに強力なケミカルが保存料として使われていると信じる人々のお陰で
「少々高額でもシェイクシャックのビジネスが伸びた」と言われて久しい状況です。
一方、ヴィーガン・ミートを用いたインポッシブル・ワッパーを2019年に発売して
売り上げを大きく伸ばしているバーガーキングについても、
今年1月初旬に ユタ州に住む男性が 20年以上前の1999年7月7日に購入したバーガーキングのハンバーガー(写真上)の写真を
メディアを通じて公開したばかり。
この男性はそもそも実験の意図などは無く、単に購入したバーガーをジャケットのポケットに入れたまま そのジャケットをクローゼットに2年間
吊ったままにしていたそうで、その結果バーガーがカビることも腐ることも無かったことから 「いつまでこの状態が持続するか」という
トライアルがスタートしたとのこと。
20年以上前のバーガーのフォトがヴァイラルになったことを受けてか、バーガー・キングが2月19日に公開したのが、
室温で28日間保存したワッパーに どんどんカビが生えていく様子を早送りでフィーチャーした広告。
そのカビだらけのワッパーに添えられたコピーは「The Beauty of No Artificial Preservatives (人工保存料を使用しない美しさ) 」というもので、
保存料をしようしていないからこそカビが繁殖する様子をアピールしたもの。
プロモーション・フォトのカビはブルーやグリーンの綿が薄っすら付着しているようなもので、普通のカビよりは遥かに美しい印象。
バーガーキングが果たしていつから人口保存料の使用をストップしたのかは定かではありませんが、
このCMについて報じたメディアは「1999年の段階ではバーガーキングが保存料を使用していたのでは?」との憶測をくり広げている状況。
それと共に この広告のカビたワッパーのインパクトがあまりに強いだけに、
人々が次にワッパーを味わおうとした時に このビジュアルのイメージのせいで味が変わってしまうのでは?と危惧する声も聞かれています。
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