Apr. Week 1, 2025
Remarrying After Divorce
離婚した相手と2度目の結婚をしようとしている姉


いつもサイトを愛読していて、お買い物も時々させて頂いています。
今日メールを差し上げたのは姉のことです。 姉は学生時代からモテる人で、コロナ感染が始まる前に 20代半ばで結婚しました。 でもその後、夫婦仲が悪くなり、別居生活をしてから離婚しましたが、つい最近になって「再婚するかも」と言い出したので、 相手は誰かと思ったら、一度離婚した元義兄でした。
本人達は盛り上がっているようなのですが、両親と私は反対で、「一度失敗してダメだと分かっている相手とまた結婚しなくても」 と思っています。ですが姉は 「前の時は、結婚っていうものが分かっていなかったし、結婚するには若過ぎた」、「今はお互いを理解して、 お互いに大人になったから、今回は違う」と言っています。 ですが私の目からは、久々に会った元義兄は以前の状態から6~7年歳を取っただけという印象で、人間性がアップグレードしたようには思えませんでした。
姉はキレイなので、「大切な30代前半を同じ間違いで無駄にするより、別の人と幸せになって欲しい」というのが 私達家族の気持なのですが、姉の気持ちを変えさせる良い手立てや説得法はないでしょうか。 何かありましたら、アドバイスをして頂けると助かります。
これからも応援しています。ありがとうございます。

  ー E ー


お姉さまの説得よりも…


Eさんの文面を拝読して、私が抱いたイメージから結論を申し上げると、お姉さまを説得するのは無理なように思いますし、 お姉さまは、たとえ2度目の結婚が失敗に終わった場合でも、Eさんご家族が心配されるような状況にはならないと思います。
それより、お姉さまはもう立派な大人ですので 結婚の判断はご本人にお任せして、Eさんには御自身の将来やお幸せを最優先に考えて頂きたいというのが私からのアドバイスです。

そもそも同じ相手ともう一度結婚しようと思うのは、「本当に運命の相手だった」というケースも稀にありますが、 往々にして そういう人々は結婚に楽観的で、時に短絡的なロマンティストでもあり、基本的にエネルギー・レベルが普通の人よりずっと高い人なのです。 結婚に限らず、一度失敗したことに 懲りずに挑める人というのは、そのためのエネルギーを”別腹”で持っているもので、 そうした人々にとっては、真面目で現実的な人々が判断する「無謀」、「無駄」、「誤り」というのは、さほど恐れるに足りないことなのです。 たとえそれらを実践して、一時的な不幸やトラブルに見舞われたところで、本人達は周囲が思うほどの長期的ダメージを被ることはありません。
むしろ、そんな大胆な行動で自分を駆り立ているケースもあれば、それに注ぐエネルギーが ”ガス抜き”効果になって、人並みの生活や精神状態が保てているケースさえあります。 このことはお姉さまの人生を冷静に振り返ってみた時に、ご本人よりご家族の方が、お姉さまに関する心配事で 気持やエネルギーを吸い取られていたご経験で、実感して頂けるのではないでしょうか。
お姉さまはお綺麗で、学生時代からモテたとのことですが、そのように周囲の関心や注目を集め慣れている存在は、 自分の問題を周囲の心配事や関心事にしてしまう一方で、本人は たとえ弱く見えることがあっても、内面は非常に強く、ダメージをメリットにしてしまうしたたかさを持っています。 逆に周囲で見守る繊細かつ、真面目で、善良な人々ほど、面倒や気苦労、ストレスを背負わされてしまうものなのです。
このことを何処かの段階で悟って、ケアテーカーから手を引かない限りは、お姉さまの貴重な30代前半よりも、Eさんが本来ご自身のために使うべき貴重な時間やエネルギーが 奪われてしまいます。私にこうした形でご相談下さったのは、Eさんがその状態から卒業する時期を迎えられたサインだと判断している次第です。

DOGEに学ぶ、人生の無駄の意義

Eさんとご両親は、お姉さまが一度失敗した相手との再婚で、人生を無駄にすることを危惧していらっしゃいましたが、 私は仕事でも人生でも、何においても、ある程度の無駄は付き物で、むしろ必要だと考えています。 逆に全てを効率良く、無駄なく回して行くというのは不可能だとも思っています。
今アメリカでは、イーロン・マスク率いるDOGEが行っている極端な人員削減による効率化が、組織の構造や大切な機能、各省庁への国民への信頼を台無しにする様子を リアリティTVのように見せつけられる毎日です。 ですが組織というものは、非効率な作業や効率的に働けない人が居るからこそ、その作業を効率化する手立て、誰もが効率アップできるトレーニング・プログラムや、システム等が生まれる訳で、 現在DOGEが行っているような、人減らしをして、従来と同じ仕事量をテクノロジーとオーバーワークでこなさせるというのは、最初から無理なコンセプトです。
アリの世界でも20%が怠け者、60%が普通に働くアリ、残りの20%が極めて良く働くアリだと言われますが、 私は大きな組織でも、小さな組織でも20%は無駄、非効率、低生産性要素が存在しているのは当たり前で、むしろその方が組織としてヘルシーだと考えます。 それと同じで、人生でも 無駄と思える時期や時間があるのが普通で、そうあるべきなのです。 そして「人生において何が無駄だったか」を判断するのは 本人であるべきで、どんなにその人を思っていたとしても 周囲が勝手にジャッジするのは間違いですし、その人の人格を否定する行為にも繋がります。 周囲からは無駄と思われる時期や行動を通じて、いろいろな思いを抱き、沢山の事を学んでいる人は少なくありません。 無駄だと思っていた経験や時間でも、後から意味を成して来ることは 私自身が経験して断言できることです。
本当に人生に無駄があるとすれば、 自分や他人のための取り越し苦労、迷ったり、悩んだりして何もせずに居る時間、YouTubeを始めとするSNSに精神を乗っ取られている時間、そして自分以外の存在に注ぐ不必要な時間や感情です。 ある程度の年齢を重ねた時に「馬鹿な事や無駄な事を沢山遣って来たけれど、楽しかった」と振り返る人生の方が、 「今迄、一体何をやってきたのだろう」と振り返る人生よりもずっと幸せです。
既に世の中は、過去とは違う展開が待っている時代に突入しているのですから、1人1人が自分と自分の運を信じて、 年齢や状況に捉われずに、自分に出来ること、自分が遣りたいこと、自分の目の前に現れたチャレンジに取り組んでみるべきだと私は考えています。

Yoko Akiyama



このセクションへのご質問は、ここをクリックしてお寄せください

プライベート・セッションはこちらからお申し込みください

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
Shopping
home
jewelry beauty ヘルス Fショップ 購入代行

Q&ADV プライベート・セッション

★ 書籍出版のお知らせ ★





当社に頂戴した商品のレビュー、コーナーへのご感想、Q&ADVへのご相談を含む 全てのEメールは、 匿名にて当社のコンテンツ(コラムや 当社が関わる雑誌記事等の出版物)として使用される場合がございます。 掲載をご希望でない場合は、メールにその旨ご記入をお願いいたします。 Q&ADVのご相談については掲載を前提に頂いたものと自動的に判断されます。 掲載されない形でのご相談はプライベート・セッションへのお申込みをお勧めいたします。 一度掲載されたコンテンツは、当社の編集作業を経た当社がコピーライトを所有するコンテンツと見なされますので、 その使用に関するクレームへの対応はご遠慮させて頂きます。
Copyright © Yoko Akiyama & Cube New York Inc. 2024.

PAGE TOP