Dec. Week 2, 2013
” Art Basel Miami Beach”
” アート・バゼル・マイアミ・ビーチ ”



今や全世界的に空前のアート・ブームが訪れているけれど、現在のブームと かつてのブームが どう違うかと言えば、かつてのブームは コレクターが投資目的でどんどんアートを買い込んでいた状況。
これに対して現在のブームはと言えば、これまでアートに興味を示してこなかったジェットセッターやヒップスター達が、 そのムーブメントに乗り遅れまいとして アートの世界をフォローしている状況。
したがって、現在のアートはソーシャル・トレンドの一環。このため、アート・イベントは ソーシャル・イベントと化していて、 人々が 新たな交友関係を広げたり、社交界やメディアにおける自分のプレゼンスをアピールするために、 アート・イベントやその関連パーティーに姿を見せるようになっているのだった。

そんなジェットセッター達がこぞってフォローしているアート・イベントと言えばアート・バゼル。
このイベントは、当初はスイスのバゼルで年に1度行われていたものであるけれど、それが香港とマイアミでも年に1度ずつ行なわれるようになって久しい状況。 中でもアート・バゼル・マイアミ・ビーチは年々盛大なイベントになりつつあって、 開催期間に数多くのパーティーやイベントが行われるだけでなく、多くのセレブリティを集めるイベントとしても知られているのだった。





そのアート・バゼルの時期に是非ともマイアミに来るようにと誘ってくれていたのが、私の長年の大親友。
この時期は例年バタバタしているので、どうしようかと迷ったけれど、昨今のマイアミは どんどん不動産価格が上昇し、 更なる開発が進んでいて、現在全米で最もホットな街と言われる存在。 しかも、マイアミは アメリカの”アート・キャピタル” を目指して、街ぐるみでの取り組みが始まって久しい状態。
なので、そんなホットでトレンディな街の状況をチェックするためにも、 先週末からスタートしたアート・バゼルに日程を合わせて出かけてきたのだった。

マイアミでは アート・バゼルの時期に、同時開催されているのが アート・マイアミ、デザイン・マイアミといったエキジビジョン。 それぞれのショーが本会場以外に サテライトで展示を行っているので、2〜3日掛けたとしても 全てを見て回るのは不可能というアートのオーバードース(過剰摂取)状態。
昨今ではアート・コレクターとして知られるセレブリティが増えてきているけれど、今回のアート・バゼルでもレオナルド・ディカプリオ、 カルバン・クラインといった顔ぶれが、アートを買い漁っていたことが伝えられているのだった。








そんなアート・バゼルは、以前このコーナーでご紹介したフリーズ・アート・フェア同様に、 世界中のアート・ギャラリーが作品を出展し、コレクターやバイヤーに販売するためのイベント。
でも昨今のアート・ブームの影響で、今ではそんなアート・フェアがコンテンポラリー・アートのミュージアムのような アピールを持つようになっていて、一般の人々が支払う入場料が スポンサー資金と同様に イベント運営の 重要な資金源になっているのだった。

展示販売されていたのは、ピカソからキース・へリング、ジャン・ミシェル・バスキア、ジェフ・クーンズ、ダミアン・ハーストなどの 超有名どころに加えて、ハール・ニルソン、アリサ・ベアンボイムといったアップ・アンド・カマーで、 昨今はマテリアルに凝った作品が多いのがコンテンポラリーの特徴。

全てをじっくり見て回る時間が無かったので、忘れないように写真を何枚も撮影していたけれど、 ミュージアムを訪れた人々を調査した結果によれば、写真を撮影した方が、作品のイメージを忘れがちになるとのこと。
それは事実で、私の場合も、 見て気に入った作品しか撮影しないようにしているけれど、 脳裏に強烈に焼きついている作品は、僅か数点なのだった。




前述のようにアート・バゼルの時期には マイアミの様々な場所で、セレブリティを招待したパーティーが行われていて、 今回もニコール・リッチー、シンディ・クロフォード、エヴァ・ロンゴリア、ウマ・サーマン、 ファーレル・ウィリアムス、キム・カダーシアン&カニエ・ウエスト、ゾーイ・サルダナ等、数多くのセレブリティが マイアミ入りして、そうしたパーティーに姿を見せていたのだった。

でもそんなセレブ・イベントとは無関係に行われているパワフルなイベントが、ウィンウッドでの”セカンド・サタデイ”(写真上)。
ウィンウッドは、アート・ギャラリーが建ち並ぶエリアであるけれど、毎月第2週目の土曜日の夜に行われる セカンド・サタデイでは、 ギャラリーが遅くまでオープンし、アルコール・ドリンクをサーブして、クラブのように運営されるのだった。 このため、同エリアは そんなギャラリーからギャラリーへの移動する人々で大混雑。
アート・バゼルが行われていたのは、12月の1週目であったけれど、この週にもセカンド・サタディが 行われていて、他の街には全く見られない アートとソーシャル・シーンが融合した ストリート・イベントが展開されていたのだった。

ホットなハプニングに溢れている昨今のマイアミであるけれど、友人によれば マイアミをホットにしているのは、 セカンド・ホームを購入して、マイアミとの二重生活をするようになってきたニューヨーカー達。 そもそもマイアミとニューヨークは僅か3時間のフライト。夏はハンプトンで週末を過ごしているメガ・リッチが、 秋以降からハンプトンのビーチが解禁になる初夏まで、週末を過ごすのが マイアミになってきているようなのだった。
そして、そんなニューヨーカーが新しいハイライズのコンドミニアムを購入し、毎日のように外食をしている結果、 不動産価格がアップして、日本食レストランやヘルス・コンシャスなレストランが増えてきているとのこと。 また、ホットなショッピング・エリアもどんどん変わってきていて、以前のように 高額ショッピング・モールのバルハーバーだけを抑えていれば良いという訳ではなくなっているのだった。

そんなマイアミは、サウス・アメリカやイタリアからの移民が多いと同時に、過去15年ほどで激増したのがロシアからの移民。 でも相変わらずマイアミではファースト・ランゲージ(第一言語)がスペイン語、セカンド・ランゲージが英語という状況。
マイアミ滞在中に、スペイン語を話す大金持ちに沢山 出会った私は、真剣にスペイン語の勉強をしようかと思いながら  戻ってきたのだった。





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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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