June Week 2, 2016
”4 Ring Ear Cuff + More ”
フォー・リング・イヤ・カフ + モア
このところ、セレブリティがこぞってつけているのがイヤ・カフ。
ジュエリー・トレンドは、ファッション・アクセサリーのトレンドほどは目まぐるしく変わらないものであるけれど、
ここ2年程の間にどんどん斬新なスタイルが出てきているのがファイン・ジュエリーの世界。
そしてそれに真っ先に飛びついているのがセレブリティであるけれど、
もちろん こうしたセレブリティがレッド・カーペット上でつけているジュエリーは、
一流宝飾ブランドからの貸し出しが殆ど。
でも、そんなセレブが自腹で購入しているジュエリーで、このところ人気が高まっているのが
ここにご紹介する4リング・イヤ・カフなのだった。
このリングが1つのタイプは、私の大学時代にも一度ブームが来ていて、
ピアスの穴を当時から開けていなかった私は、
ただ耳輪にリングを通すだけで装着できるイヤ・カフをとても気に入っていたけれど、
現在人気のスタイルは当時のものより遥かにゴージャス系のものが多いのだった。
4リング・イヤ・カフのオリジナル・デザインは、一流宝飾ブランド”Repossi / レポッシ”の人気シリーズ ”Berbere / バーバー”であるけれど、
ダイヤが入っていないゴールドだけのものでも米国価格で4000ドル以上。
税込の日本円価格だと軽く50万円を超えてしまうお値段。
このデザインを真似て、リングが3つのもの、6つのものなどが別ブランドから登場しているけれど、
当初 私が試みようとしたのが、このイヤ・カフをCJの製品としてクリエイトすること。
でも見積もりを出してもらったところ、ゴールドの使用量が多くて、たとえシミュレーテッド・ダイヤモンドを用いても結構なお値段。
しかも私のようなロング・ヘアの場合、リングのに絡まった髪の毛を直そうとすると、
イヤ・カフがスルッと落ちることもあって、高額を投資するのは少々ギャンブルと言えるアイテム。
そこで、ゴールドより遥かに安価な ゴールド・プレーテッドのシルバーとクリスタルで同じスタイルで 作ってくれる業者を
見つけて仕上がったのが、このページのトップの写真のイヤ・カフ。
このスタイルを探していたのは私だけでないようで、ポニーテールでレストランで食事をしていた際に、
隣のテーブルの女性から、何処で買ったかを訊かれただけでなく、一緒に食事をしていた女友達からも注文が入ってしまった人気ぶり。
未だ、あまり一般につけている人が居ないので、カンバセーション・ピースになってくれるアクセサリーなのだった。
ところで今週月曜にニューヨークで行われたのが、毎年恒例のCFDA(アメリカ・ファッション・デザイナー評議会)・アワードの授賞式。
今回は、ビヨンセがファッション・アイコン・アワードを受賞して、ジヴァンシーのスーツを着用して、夫のジェイZ、娘のブルー・アイヴィと
ともに出席したことが大きな話題になっていたけれど、それと同時に多くのファッション、および一般メディアが着眼したのが、
ロダルテのドレスを着用して登場 したキルスティン・ダンストのイヤリング。(写真上左)
これは生花を使ったロダルテのイヤリングで、同ブランドの2016年秋冬コレクションのランウェイでは、
同様の生花のイヤリングとヘア・オーナメントが用いられていたのだった。(写真上右)
このフラワー・ジュエリーは、ロサンジェルスのフローリスト、ジョゼフ・フリーがクリエイトしたもので、
エキゾティックなマイクロ・オーキッド(蘭)をチェーンでリンクしたデザイン。
CFDAのイベントでキルスティンがつけていたイヤリングは、わざわざロサンジェルスから空輸で取り寄せたものであるけれど、
花の命は短いので 1晩、もしくは2日の着用がせいぜい。
したがって、とても贅沢なイヤリングでもあるけれど、
造花や通常のジュエリーには無い存在感と話題性が演出できるので、文字通り新鮮なアクセサリーと言えるのだった。
執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に
ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。