May. Week 1, 2018
”Atelier des Lumieres in Paris"
”アトリエ・デ・ルミエールのクリムト・エキジビジョン & More"


パリに4月にオープンしたのが、Atelier des Lumieres / アトリエ・デ・ルミエール、すなわち ”光のアトリエ”とネーミングされた新しいミュージアム。
このミュージアムは、壁一面のLEDスクリーンに、著名な絵画を拡大したり、部分的なパターンを一面にリピートした画像を映し出して展示を行う美術館。 このプロジェクトを手掛けたのはカルチャースペースという企業で、展示の手法自体は決して新しいものではないというけれど、 同様の企画は2018年夏に東京にも登場することが既にレポートされているのだった。
そのアトリエ・デ・ルミエールの最初のエキジビジョンとなったのが、 Gustav Klimt / グスタフ・クリムトと、Friedensreich Hundertwasser / フリーデンスライヒ・フンデルトヴァッサーで、 共にウィーンのアーティストなのだった。










フンデルトヴァッサーはその建築でも知られるけれど、私自身はクリムトと一緒に展示を企画するのはあまりピンと来なかったアーティスト。 というのは、ピンクやパープル、ゴールドなど微妙で独特な色使い、デカダンスを感じさせる作品で知られるクリムトと、 フンデルトヴァッサーでは、そのカラー・パレットや作風が異なる印象を受けるためで、 唯一共通点があるとすれば、人間の細胞かシダ植物のように見える模様や、パターンを絵画に盛り込むこと。 実際、エキジビジョンの巨大なスクリーン・ウォールや天井、床に映し出される絵画のブローアップは、 そんな彼らの独特のパターンを用いたものが多く、それがカラフルで 幻想的な空間を演出。鑑賞するというよりも、その次元で体験するというアートフォームにシフトされているのが 同エキジビジョンの興味深いところ。
カルチャースペースのプレジデントであるブルーノ・モニエール氏によれば、「21世紀のアートの普及にはデジタル化が不可欠」。 それぞれの時代のアートと現代を結びつけて、それにダイナミズムやエモーションを盛り込みながら、 出来る限り多くの人々にアピールすることが、アトリエ・デ・ルミエールの役割と位置付けているのだった。










実は私にとって最も好きな画家の1人がグスタフ・クリムト。 特に彼がアデーレ・ブロッホ=バウアー(英語発音は、アデル・ブロック・バウアー)を描いた作品が好きで、 クリムトのエキジビジョンがあると必ず足を運ぶほど。 もちろんエスティ・ローダー社長だったロナルド・ローダーが2006年に 「アデーレ・ブロッホ・バウアーのポートレート I」を 当時の史上最高値の1億3500万ドルで 買い取り、同年7月からアッパー・イーストサイドの ノイエ・ガレリエに展示をスタートした時も、真っ先にこの絵画1枚のために、他に何も見るものが無い同ギャラリーに足を運んだけれど、 ピンクとパープルのバックグラウンドの「アデーレ・ブロッホ・バウアーのポートレート U」は、2016年にオプラ・ウィンフリーが1億5000万ドルで 売却するなど、セレブリティが高額投資をしているのがクリムト。
レオナルド・ダヴィンチの「モナリザ」や、パリのオペラ座の天井のシャガールの圧巻のミュラルなどは、実物を見なければ 決してあのパワーは分からない作品。また全盛期から末期にかけてのゴッホについても実物の筆のタッチを間際で眺めるのが アート鑑賞の醍醐味であったりするけれど、クリムトの場合は こうしたプレゼンテーションで作品を眺めるのは全く邪道だとは思わないアーティスト。
むしろスペース全体がクリムトの世界になる方が面白いとさえ感じられるので、アトリエ・デ・ルミエールの最初のエキジビジョンに選んだのは大正解だと思うのだった。 でも、このタイプの企画はオーセンティックな芸術家の作品よりも、デジタル・アートの方が より向いているのでは?というのも正直な気持ちではあるのだった。







アトリエ・デ・ルミエールはパリのニュースなので、ここからは昨今味わったニューヨークのお気に入りスウィーツをご紹介しておくと、 写真上、左側はイースト・ヴィレッジにオープンしたスポッツ・デザート・バーのシグニチャー、ゴールデン・トースト。 スポッツ・デザート・バーは来週のダイニングのセクションでご紹介する予定になっているインスタグラマブルなデザート・ショップで、 このデザートは同店の他のデザートに比べると、地味なルックスであるけれど、 ハチミツが掛かったトーストがとにかくシンプルな美味しさ。

写真上右側は、昨今私がよくミーティングに使うフリーハンド・ホテル内のカフェ兼レストラン、 ストゥディオ のアプリコット・ケーキ。ストゥディオは、ペストリーやデザートが人気を博しているスポットで、今マンハッタンで最も人気の ブランチ・スポットの1つでもあるけれど、ここのアプリコット・ケーキはキャロット・ケーキのアプリコット版のような感じで、 しっとりしたスポンジに含まれたクラッシュト・ナッツの味わいが香ばしくて、ちょっと今まで味わったことが無いタイプのケーキ。 かなり腹持ちも良くて、ティータイムにこれを味わったら、ディナーを軽くせざるを得なかったけれど、 そのせいで翌日には体重が減っていたので、ダイエットの敵にはならなかったところも気に入っているのだった



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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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