Apr. Week 1, 2014
” Faberge Big Egg Hunt ”
” ファベルジェ・ビッグ・エッグ・ハント ”


4月に入ってイースターが近付いて来たけれど、キリスト教の子供達がイースターに行うのがエッグ・ハント。
ペイントでデコレートした卵を様々な場所に隠しておいて、それを探し出すのがこのイベントで、 私も一度はやってみたいと思っていたところ、遂にその夢(?)が叶ったのが、 ここにご紹介する ” ファベルジェ・ビッグ・エッグ・ハント ”。

これは、既に2012年にロンドンで行われて 大成功を収めたチャリティ・イベント。 主催しているのは、その名の通りファベルジェ・エッグで知られるファベルジェ。

ロンドンで行われた際には、約1億5000万円もの寄付金を集めた同イベントであるけれど、 そのニューヨーク版が 4月1日からスタート。
既に、私を含む多くのニューヨーカーが初日からエッグ・ハンティングに夢中になっているのだった。







ファベルジェ・ビッグ・エッグ・ハントでは、ファヴェルジェ社が 様々なアーティストやデザイナーに 高さ約60cmの エッグ・シェイプのオブジェの製作を依頼。 そのビッグ・エッグが、ニューヨーク市内の様々な場所にディスプレーされて、人々がスマートフォンのアプリを使いながら それらを探し出すというのがそのコンセプト。
という訳で エッグ・ハントは、先ずスマートフォンにアプリをインストールするところからスタート。 そうすると アプリのビーコン・テクノロジーが、参加者の現在地とエッグの位置を照らし合わせて、 エッグが置かれている場所に近付くと、 スマートフォンがアラートが発信。
もちろんエッグの位置を記したマップもあるので、それを見ながら 自らエッグを探しに行くことも出来るのだった。

そのアプリからのメッセージによれば、 写真上 一番下段右側のエッグを ニューヨークで一番最初に見つけたのが私。 マディソン・アベニュー 70丁目代のギャラリーを出て歩いている際に 目に留まって、近付いて行ったところ、 アイフォンにアラートが入ってきたのだった。





見つけたエッグの情報はスマートフォンに記録されて、アプリのダウンロードと同時に自動的に参加出来る エッグ・ハント・コンテストの成績になるという仕組み。 コンテストの勝者には、ダイヤモンドやルビー、アメジストが埋め込まれた ファベルジェ・エッグのペンダントが贈られることになっているのだった。
でも賞品に全く興味が無い人でも、様々なアーティストが手掛けたエッグ・オブジェクトを探し出して、 そのディテールを眺めたり、製作コンセプトと照らし合わせる等して、非常に楽しめるのが同イベント。
一部のエッグについては、そのミニチュア普及版がウェブサイトで販売されていて、お値段は45ドル。 実物のエッグ・オブジェは、イベント期間中に サザビーズと オンラインでオークションに掛けられることになっていて、 落札スタート価格は クリエーターの知名度に関わらず全て500ドルから。 もちろんこれらの売上げは、様々なチャリティに寄付されることになっているのだった。

エッグをクリエイトしているのは、前述のようにアーティストやデザイナー。 生存するコンテンポラリー・アーティストとして史上最高価格のスカルプチャーをクリエイトした ジェフ・クーンズや、画家で映画監督でもあるジュリアン・シュナベル、フォトグラファーのブルース・ウェバー、 マーサ・スチュワート(写真下2段目、右から2番め)、 ファッション・デザイナーでは ラルフ・ローレン(写真下3段目、右から2番め)、トミー・ヒルフィガー、シンシア・ローリー、 マルケーザ(写真下4段目、一番右)等、名前を挙げたら きりが無いラインナップ。
それもそのはずで、展示されているエッグの数は 合計256点に上っているのだった。









4月1日からスタートした ファベルジェ・ビッグ・エッグ・ハントのイベントは 4月25日までの開催。 エッグが集中してディスプレーされているのは、ロックフェラー・センター、ユニオン・スクエア、グランド・セントラル駅等、 人々のトラフィックが多いエリア。 それ以外は、比較的 多いのがストアやブティックのウィンドウの中や店頭。街中の小さめの広場など。
でも全てのエッグを探している時間が無い人のために、4月18〜25日までの間、ファイナル・エキジビジョンとして、 全256点のエッグが、全てロックフェラー・センターで一堂に展示されることになっているのだった。

ところで、イースター=キリストの復活祭で、何故 卵がもてはやされるかと言えば、卵が ”生誕” のシンボルであるため。 加えてクリスチャンの間では ”人命の再生” を象徴するのも卵であるという。
同時にイースターで もてはやされるのが、「イースター・バニー」という言葉もある通り ウサギ。 その理由も ウサギが繁殖と多産を象徴する動物であるため。 すなわち ”多くの誕生 をもたらす” ということで もてはやされているのだった。

余談ではあるけれど、ウサギが多産であるのは常に発情しているためで、プレイボーイ・クラブのユニフォームの ”バニー・ガール” もそこから来ているもの。そのプレイボーイ・クラブのユニフォームは、米国史上初めて、 特許・トレードマーク登録された サービス・ユニフォームなのだった。





最後にファベルジェ・エッグについて簡単に説明しておくと、同エッグが誕生したのは 1883年。 ロシアのアレクサンドル3世が彼の妻に贈るために、 当時著名な金工職人だった ピーター・カール・ファベルジェに 製作を依頼したのが ファベルジェ・エッグ誕生のきっかけ。 プラチナやエメラルドを使った美しいエッグに大満足したアレクサンドル3世は、 その後も 毎年イースターに ファベルジェにエッグの製作を依頼。 その伝統は息子であり、王位を継承した ニコライ2世にも受け継がれ、合計57個のファベルジェ・エッグが ロシアの王室のためにクリエイトされたのだった。

この当時 製作されたファベルジェ・エッグで最も高価なものは、20億円以上の価値。 そのリプロダクションとしてファベルジェが製品化しているエッグは、 1つ3600〜6000ドル(約36〜60万円)前後で、 これを富の象徴として集めているメガ・リッチは今も非常に多いという。
それより遥かに安価な 100ドル程度で購入できる コピー・バージョン(写真上右)は、生誕の象徴として妊娠を望む女性へのギフト、 再生の象徴として 離婚後の女性に贈るギフトに使われるケースも少なくないようで、 前者の場合、「身ごもる」という意味合いから、エッグの蓋が開いて 中に物が入れられるようになっている デザインが特に好まれるとのこと。

かく言う私も、宝くじでも当たったなら 是非とも1つ欲しいのがファベルジェ・エッグ。
富を呼び込むためには、「コピー・バージョンでも良いから、 エッグの中に100ドル札を入れておくと良い」と友人にアドバイスされたので、 これが本当かどうか、今年のイースターから試してみようと思っているのだった。





執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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