”2ニュー・フィットネス・ウェア・ブランド”
昨年から、ヨガやランニングを熱心に行っているアメリカ人女性達が、
探し続けてきたのが ルルレモン以外のフィットネス・ウェア。
ルルレモンは、ヨガ・ウェアのブランドとして 熱烈な支持者を多数擁してきたブランド。
過去数年は ランニング・ウェアとしても人気を高めて、最も着心地が良いフィットネス・ウェアとして知られてきたのだった。
その人気やブランド知名度が高まるに連れて、株価も大きくアップしたルルレモンであるけれど、
昨年から長年同ブランドを愛用してきたファンの中で指摘されてきたのが、
プロダクトの品質低下。
その上質な素材で、抜群の着心地を誇ったルルレモンであるにも関わらず、
素材のクォリティを落とした利益追求の企業姿勢が露骨に現れるようになって、
ストレッチの伸び具合や素材の薄さなどに不満を訴える声が高まってきたのだった。
そんな中、昨年秋に起こったのが同社のレギンスのリコール。
理由は、レギンスの素材が薄すぎて ヨガ・クラスでダウンワード・フェイシング・ドッグ(ダウン・ドッグ)の
ポーズをすると 下着やヒップが透けて見えてしまうため。
このリコールは ナショナル・ヘッドラインになっていたけれど、
このニュースを受けて、ルルレモンのショップにレギンスを返品しようとした女性達が、
実際に商品を試着して 本当に素材が透けるかを立証しなければならなかったり、
ルルレモンのCEO、チップ・ウィルソンが、「素材が透けると言っている女性は、自分の実際のサイズよりも
小さいレギンスを着用しているから」等と、
同社の製品の問題を 着用する側の女性のボディに摩り替える発言が続いた結果、
長年のルルレモン・ファンがすっかり同ブランド離れをしてしまったのだった。
問題発言をしたCEOは、ブランド・イメージの建て直しのために、昨年12月でそのポジションを去っているけれど、
ルルレモンが2013年に大きくその人気を落としたのは紛れも無い事実。
かくいう私も、エクササイズ・ウェアはトップもボトムもルルレモンの愛用者であったけれど、
品質が落ちてからのルルレモンは購入していなかったので、段々とそのウェアがくたびれてきてしまい、
必要になったのが新しいフィットネス・ウェア。
私も多くのアメリカ人女性同様、ルルレモン以外のブランドということでウェアを探し始めたけれど、
そんな中、ソーホーに新たにブティックがオープンしたのが、写真上のSweaty Betty / スウェティ・ベティ。
イギリス生まれの同ブランドは、本国でもルルレモンのハイクォリティ・バージョンとして知られるブランドで、
ランニング、ヨガ、スキー、スイミング、ダンスなど幅広いカテゴリーをカバーしたフィットネス・ウェアを
製作しているのだった。
デザインがルルレモンよりもヒップで、エッジーとして知られる同ブランドは、
素材を徹底的にテストしていることでも有名で、ヨガ用のボトムは どんなポーズでも透けないことをチェックした上での製品化。
私は、個人的には同ブランドが様々なプロダクトに用いているプリント素材はあまり好まないけれど、
同ブランドのソーホー・ブティックは既に大人気。
やはり、ヨガとランニング・ウェアに人気が集中していて、私は同ブランドの膝丈のカプリを特に好んでいるのだった。
もう1つ、ケイト・ハドソンがクリエイトした フィットネス・ウェア・ブランド、Fabletics / ファブレティックス(写真上)も、
今話題を集めている存在の1つ。
ケイト・ハドソンが 『シェイプ』マガジンの表紙で着用して以来、人気に火が付いた同ブランドは、
今最もルルレモンと比較されているブランドであるけれど、
お値段はルルレモンより安価。
数多くのパブリシティを獲得しているだけに、直ぐに商品が売切れてしまうのが問題点。
それと共に、胸のサポート力が今ひとつなので、バストが大きめの女性にはその点が若干不評になっているのだった。
でもシンプルで、ラウンジ・ウェアやストリート・ウェアとしても着用し易いアイテムが揃っているところや、
ルルレモンより安価でも、素材がしっかりしていることなど、
同ブランドの評判は上々。
私は買おうと思っていたトップが売切れてしまって、今再入荷を待っているところだけれど、
このコラムを書いている2月20日、久々に気温が上がったので セントラル・パークを走っていたところ、
ファブレティックスのレギンス、トップを着用した女性をそれぞれ見かけたので、
今後、更に人気がアップすることが見込まれるのだった。
フィットネス・ウェアは、以前は通気性や伸縮性等、スポーツの用途だけを満たせば良かったけれど、
今やストリート・ウェアやラウンジ・ウェアとして1日中着用する女性達が増えているもの。
それだけに、ファッション性や着心地にこだわる人々が増えているのが実情。
優秀なフィットネスウェアは、シェイプ・ウェア同様に体型をベターに見せてくれるとあって、
どんどん売上げを伸ばしているカテゴリーなのだった。
ギャップやH&Mといったブランドもフィットネス・ウェアに力を入れているだけに、
今後はルルレモン以外のフィットネス・ウェアを探すのは、どんどん簡単になりそうな雰囲気なのだった。
ところで、
2月2週目のCatch of the Weekでアナウンスをさせていただいたニューヨーク在住の女性を対象とした
ディナー・クラブのメンバー登録を開始いたします。
登録は無料で、ここをクリックして 申し込みフォームにご記入いただけば、追って登録終了のご連絡を差し上げます。
ご登録後は、ディナーを企画してご案内を差し上げますので、参加ご希望の場合は応募期間内にEメールでお申し込み頂き、
参加希望者が定員を上回った場合には、抽選や企画に合ったプロフィールの女性をお選びして、参加メンバーをご通知いたします。
詳細は、登録終了のご確認メールをご覧下さい。
執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に
ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。