Nuts About Cronuts!
Croissant-Donut is the Hottest Food in NYC

ニューヨーカーが今、夢中!
大行列で買い求めるクロワッサン・ドーナッツ、 ”クロナッツ”



今、ニューヨークで話題沸騰のフードが ”クロナッツ”。
これはクロワッサンとドーナツをくっつけた造語で、これをクリエイトしたドミニク・アンセル・ベーカリーのオリジナル。 ドミニク・アンセル・ベーカリーは、CUBE New York でもオープン当初から、 ”フェイバリット・オブ・ザ・ウィーク” のコーナーで 2回ほどご紹介しているけれど、 ドミニク・アンセル(写真下、下段右)は、かつて NYでミシュラン3つ星を獲得しているフレンチ・レストラン、ダニエルのペストリー・シェフ(フランス語で言うパティシエ)だった人物。
その彼が2011年秋に独立して、ソーホーのスプリング・ストリートにオープンしたのが、ドミニク・アンセル・ベーカリー。 オープン当初は、パリ・ブレストをアレンジした ”パリ・ニューヨーク”が話題になっていたけれど、 その同店が5月10日から発売したのが、今ニューヨークで大フィーバーを巻き起こしている ”クロナッツ”。

ドミニク・アンセル・ベーカリーは平日は朝8時、週末は朝9時のオープンであるけれど、クロナッツを発売し始めてからというもの、 同店には早朝から長蛇の行列が出来るあり様。 発売当初は午前10時前に完売していたクロナッツであるけれど、 数え切れないほどのパブリシティを獲得した上に、ソーシャル・メディア上でもセンセーションを巻き起こした結果、 今や行列が出来るのは早朝6時から。そして 売り出しから15分で、1日200個限定で作られるクロナッツが全て完売する状態が 連日続く、大人気になってしまったのだった。






インターネット上には、クロナッツに関するウェブサイトが3つも登場。フェイスブックやタンブラーにもページが登場する一方で、 海外のメディアまでもが このクロナッツ・フィーバーに注目。 ドミニク・アンセル・ベーカリーでは、この突然の大ブームを受けて コピー・プロダクトを防ぐために、”クロナッツ” のトレードマークを 申請したことさえ伝えられているのだった。
では、そのクロナッツがどんな味わいかと言えば、そのフレコミ通り クロワッサンとドーナツが50/50というペストリー。 クロワッサンの生地を揚げたドーナツに、タヒチ産ヴァニラのクリームを挟んだもの。 既にバターがたっぷり折り込まれたクロワッサンの生地が、焼き上げるのではなく、揚げることによって、 ドーナツのように油を含んで 膨れたテクスチャー。 カリッと揚がった外側にはグラニュー糖がまぶされていて、ローズ・フレーバーのグレーズでデコレートされているのだった。
クリームは、万遍無く生地の中に注入されているので、何処をかじってもヴァニラ・カスタード・クリームが 揚げたペストリーと共に味わえるけれど、そのクリームの美味しさにも定評があるのがドミニク・アンセル・ベーカリー。
ドーナツとクロワッサンが好きな人ならヤミツキになるのはもちろん、一度食べてしまったら どんなに長時間行列してでも、 また食べたくなるといわれる ”中毒性”が指摘されるのがクロナッツ。 揚げ物のデザートが好きな人にとっては、”ドリーム・デザート”とさえ言われているのだった。

でもこれなら、クロワッサンとドーナツを作っているベーカリーが簡単にコピー出来そうであるけれど、 事実、ロサンジェルス、メルボルン、香港のベーカリーが 既にクロナッツを真似てコピー品を売り出していることも レポートされているのが実情。
しかしながらドミニク・アンセルによれば、クロナッツは それほどシンプルではないようで ドーナツとして揚げるプロセスを考慮して、クロワッサンを作るのとは異なる生地の折り方をしているとのこと。 そもそもクイニー・アマンをシグニチャーにする彼だけに、クロワッサン生地の扱いについては エキスパートと言われる存在。
その彼が試行錯誤の結果生み出したクロナッツであるだけに、その生産工程にはとても労力が掛っているという。
さらにドミニク・アンセルは 一流レストランのパティシエを務めてきた人物だけあって、 クォリティ・コントロールをせずには居られない職人気質。 これだけ人気があっても、1日200個しかクロナッツを生産しないのは、それが現在のベーカリーのキャパシティであるためで、 質を落として 大量生産をすることなどは考えられないというのが彼のポリシーであるという。








クロナッツのお値段は1つ5ドルであるけれど、今やあまりにクロナッツの人気が高いために、 入手したクロナッツを再販するビジネスや、クロナッツの並び屋兼、デリバリー・ビジネスまでもが出現。 そのサービスの価格は、何処にデリバリーするかで異なるというけれど、クロナッツ4つを入手してブルックリンに 配達するフィーが、何と200ドル。単純計算で10倍のプレミアムになっているのだった。

現時点では、7時半前に行列すれば入手可能と言われるクロナッツであるけれど、 ドミニク・アンセル・ベーカリーでは連日、行列を作る人々のために、開店前に同店の焼きたてのマドレーヌや サンプルのコーヒーを配るなど、クロナッツの熱心なファンのためのサービスも怠っていない状況。 しかしながら、ギリギリで買いそびれた人々の中には 泣き出す女性も居れば、 店のスタッフを罵る人まで居て、それがベーカリーにとってはかなりの悩みの種になっているとのこと。
そんな実情を受けて ドミニク・アンセル・ベーカリーでは、 CNNで活躍するセレブ・アンカー、アンダーソン・クーパーからの 彼のバースデー・パーティーのデザートとしての クロナッツの大量注文を断ったことが伝えられているのだった。
また俳優の ヒュー・ジャックマンについては、 発売当初の時期に 自らベーカリーに行列して クロナッツを購入していたという。


ドミニク・アンセル・ベーカリーにとって、ニューヨーカーのクロナッツ・フィーバーは歓迎すべきトレンドである反面、 その波が去ったときに、ベーカリーとしても時代遅れの存在になってしまうことを危惧しなければならないもの。 このためドミニク・アンセル自身は、「クロナッツ専門のベーカリーには決してならない」と宣言しているのだった。
でも そういう彼も、クロナッツ・フィーバーを長引かせる努力はしていくようで、 その鍵になっているのがフレーバー。
5月10日のデビュー以来は、前述のようにヴァニラ・クリームを挟んで、ローズ・フレーバーのグレーズがトッピングされていたけれど、 6月1日からは、レモン&メープル・シロップのグレーズに替わり、挟まれているクリームもレモン・ゼストを入れた 軽いレモン・クリームになっているのだった。(写真上)
これに替わる7月のフレーバーはドルチェ・デ・レチェ。これは南米がオリジナルのコンデンス・ミルクとキャラメルの 中間のようなもので、バーゲン・ダッツなどのアイスクリームのフレーバーとしても、アメリカでは人気が高かったもの。

このクロナッツ・フィーバーが何時まで続くかは定かではないけれど、 早くこのブームが下火になって、早朝から行列せずしてクロナッツが買えるようになって欲しい と願うニューヨーカーは 非常に多いのだった。


Dominique Ansel Bakery
189 Spring Street
Tel:212-219-2773
Website: http://dominiqueansel.com/







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