Unhealthy "Healthy" Foods
Warned By America's Famous Nutritionists

アメリカの有名栄養士達がアドバイス!
“不健康なヘルシー・フード”


多くの人がヘルシーな食生活を心掛ける傾向にある昨今、 「オーガニック」や「オール・ナチュラル」を売りにした食品が至るところに出回っています。 食品のパッケージにそれらの言葉を見つけただけで、身体に悪いものは一切含まれていないヘルシーなものだという印象を受けてしまいがちですが、 実はそんなヘルシー・フードの中にも意外な落とし穴が・・・。
ここでは、アメリカの有名栄養士達のアドバイスに基づく“不健康な健康食品”をご紹介します。



グルテン・フリー食品


グルテンとは、小麦やライ麦等の穀物の胚乳から生成されるタンパク質の一種で、パン、ドーナツ、クラッカー等に用いられる成分。 でもそのグルテンがアレルギー、セリアック病、腸疾患等を引き起こす可能性があるということで、 ここ数年世界的に話題となっているのがそのグルテンを全く使用しないグルテン・フリーの食品。
健康食品を取り扱うフード・ストアでは必ず目にするこのグルテン・フリーの食品ですが、 グルテンを使用しない代わりに、その食感や風味を補うために大量の砂糖やでんぷんを配合していることが多く、 その結果高カロリーに仕上がっている場合がほとんど。 しかも小麦粉の代わりに玄米粉を使用している製品が目立ちますが、 栄養士に言わせると小麦粉も玄米粉もあまり変わりはないのだとか。
そもそも、グルテン・フリーの食生活はグルテン・アレルギーを持つ人以外にとっては、殆どメリットが無いとも言われていて、 実際には 高炭水化物なだけで 肝心の栄養素には乏しい食品が多いため、 「グルテン・フリー」と言うだけで ヘルシーだと思うのは大きな勘違いであることが指摘されています。



マルチ・グレイン


「マルチ・グレイン」とは文字通り、数種の穀物を配合している食品のこと。 マルチ・グレイン・ブレッド、マルチ・グレイン・クラッカー等、健康食品としてもてはやされていますが、 実はあまり栄養素を含んでいないことが多くの栄養士によって指摘されています。
マルチ・グレインの食品に使用される穀物は精白されており、そのプロセスでビタミンやミネラルといった栄養素を失ってしまいます。 そして後から人工栄養分を配合させますが、これは穀物の天然栄養素に比べるともちろん質が良いものとは言えません。 そのためアメリカの栄養士の間で、マルチ・グレイン・ブレッドは「Dead bread (死んだパン)」とまで呼ばれているほど。
穀類の天然栄養素をきちんと配合しているのは「ホール・グレイン」の方。 ホール・グレインはマルチ・グレインと違い精白を施さないので、栄養分を保ったまま商品化されているため、 どんな食品でもホール・グレインを選択することが推奨されています。



オール・ナチュラル・ソーダ


「ナチュラル・フレーバー」、「オーガニック・シュガー」というフレーズを使ったジュースやソーダは、 多くの人にヘルシー飲料として捉えられていますが、果たして本当に健康的かというとそれはクエスチョンマーク。
今アメリカでも日本でも人気の高い“IZZE”は、ナチュラル・フレーバーを謳う代表的な飲料。 ナチュラルでヘルシーなフルーツ微炭酸ジュースとして販売されていますが、 まず栄養士が指摘するのは、何をもって「ナチュラル」と称しているかということ。 同ジュースに使用されている果物の原産地やその栽培法についてブランド側は何も言及してませんが、果物は農薬たっぷりの環境で作られている質の悪いものである可能性がある上に、 ナチュラル・フレーバーも人工フレーバーも同じ化学工場で生産されているため、 消費者が考えるものとかなり差があるのは言うまでもないこと。
さらに指摘されているのは、IZZEには一本27gもの糖分が含まれていること。 1日の糖分摂取量は50g以下が好ましいとされている現在、 いくらオーガニック・ケーンシュガーを使用しているとは言え、1本でその半分以上を摂取してしまえば、よほど他の食べ物に気をつけない限りは、 糖分がオーバーになってしまうのは必至。糖分はケチャップやソースなどにも多分に含まれているので、知らない間にその摂取量は どんどん増えています。
そして基本的に心得ておきたいのが、ナチュラル・フレーバーやオーガニック・シュガーを使用していることは、身体に害を及ぼすことがないにしても、 ヘルシーなベネフィットをもたらす訳ではないという事実。したがってオール・ナチュラル・ソーダは、ヘルシーな響きによって 消費者を惑わす代表的なプロダクトだと言えます。



ヴィーガン・デザート


卵やバターなど、動物性食品を一切使用しないヴィーガンは、究極のヘルシー志向というイメージがありますが、 デザートとなると、時にノン・ヴィーガンのものよりも、脂肪分や糖分が多く、時にカロリーも高めであることに気付いている人は少ない様子。
バターやラードの代わりにベジタブル・オイル、卵やミルクの替わりにアップル・ソースなどを用いてクリエイトされるデザートは、 一見、極めて健康的ですが、その味わいの無さやバサついたテクスチャーを補うために、砂糖やシロップなどが多量に用いられて、 カロリー過多になるのは珍しくないこと。
さらにヴィーガン・デザートには、ヴェジタブル・オイルで揚げたドーナツ、フリッターなど、 高カロリー、高脂肪で 健康の敵と言われる揚げ物デザートも含まれるので、 たとえヴィーガンでも、食べる量は程ほどに抑えるのが賢明。
また、バターや卵を使わないデザートは、膨らまないという問題があるので、見た目が小さくなる分、 カロリーが少なめと思い込んでしまう、精神的な満足感が得られないので、ついつい食べ過ぎてしまうという問題点も抱えています。



ジュース & スムージー


ここ数年、天然の果物を使ったジュースやスムージーが大人気。 栄養士によると、原料が栄養素を多く含む果物、しかもオーガニックのものを使用している場合がほとんどであるため、たくさん飲んでも大丈夫だと思い込んでいる人が多く、 それによって肥満を引き起こしているケースが少なくないとのこと。
果物にも糖分が含まれているため、ジュースやスムージーをたくさん飲むと糖分の過剰摂取に繋がり、 さらに果物をそのまま食べるよりも満腹感が得られにくいため、その分飲む量が増えてカロリー摂取も高くなってしまいます。 そして覚えておきたいのは、摂取源が果物であったとしても、糖分摂取によって身体がさらに糖分を欲してしまうので、 ジュースやスムージーを飲めば飲むほど、甘いものに対する欲求が高まってしまうということ。
栄養士によると一度に飲むジュースやスムージーの量は6〜8オンス (180〜240ml)、 それを一日二回程度に抑えるのが好ましいとのこと。 特にスムージーはジュースよりもカロリーが高いため、摂取量には気を付ける必要があるようです。



ベイクド・チップス


従来のポテトチップスは油で揚げたものが主流でしたが、ここ数年ナチュラル志向の人々に人気が高いのがオーブンで焼いたベイクドチップス。 油を使わないため脂肪分が低く、普通のポテトチップスよりも健康的であるとしてもてはやさていますが、 ベイクドチップスの問題点は、脂肪分が低いために普通のポテトチップスよりも満腹感を得にくいというところ。 そのため普通のポテトチップスよりも食べる量が増えてしまう傾向にあり、 結果、炭水化物の過剰摂取=肥満に陥ってしまう消費者が多いことが指摘されています。
そこで栄養士がお薦めするのは、無添加のアーモンドなどを配合したベイクドチップス。 アーモンドに含まれる脂肪酸が満腹感をもたらす働きをするため、食べる量を抑えることができるそうです。



最後に、フード・ネットワークの調べによれば、一般的な人々は「ヘルシー」、「ロー・カロリー」、「低脂肪」といって出された スナックやフードを、約20%多めに食べる傾向があるとのこと。
これは、同じ味のスナックを「ローカロリー」、「低脂肪」と偽って調査した結果であるので、味が物足りないから余計に食べてしまうというよりも、 「低カロリー、低脂肪だから、少しくらい沢山食べても大丈夫」という安心感が食欲を増幅させていることが明らかになっています。
したがって、ヘルシーと言われるものを安心して食べるより、ごく普通の食材や食事を、きっちりポーション・コントロールしながら 食べた方が、ダイエットの近道というのが専門家の指摘になっています。






執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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