Jan.8 〜 Jan. 15 2018

”Cause of Male Infertility”
イブプロフェンだけじゃない!
毎日の食生活に潜む男性不妊の深刻な原因



今週のアメリカでは、トランプ大統領が ハイチやアフリカ諸国を ”Shithole” と呼んだ事がアメリカ国内だけでなく、 世界中で波紋を広げていたけれど、NYポスト紙が注目したのが、Shitholeという言葉が諸外国のメディアでどのように訳されているか。
日本の場合、ポスト紙によれば、共同通信は “kusottare(クソったれ)” 、NHKは “filthy(フィルシー/不潔な)” 、 そして朝日新聞は “outdoor toilets(アウトドア・トイレット)” という 表現を使っていたとのことであるけれど、もしアウトドア・トイレットが肥溜めを意味するのであれば、この中で唯一正確と言える翻訳しているのは 朝日新聞。 Shitholeは場所を示す言葉で、共同通信が用いた ”くそったれ” は 人に対して使う”Asshole” の翻訳であるべき言葉。
ちなみに英語のShitは放送禁止用語で、先週行われたゴールデン・グローブ賞では、 主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンが スピーチで ”Shift / シフト”という言葉を語っただけで 消音されていたけれど、 今週のメディアはあえて堂々とこの言葉を使って報道する例外ぶり。
このトランプ大統領の発言を受けて、パナマのアメリカ領事館の大使が「これ以上、トランプ政権下で仕事は出来ない」と辞任。 アフリカ諸国では、現地のアメリカ大使が政府に呼び出され、「自国がShitholeに含まれているのか」、「トランプ大統領は具体的にアフリカのどの国をShitholeと呼んでいるのか、 リストを出せ」等と、詰め寄られる様子がレポートされていたのだった。




その一方で、ヘルス関係のニュースで大きく報じられていたのが、 アメリカではアドヴィル、モートンといった非ステロイド系消炎鎮痛剤に当たる イブプロフェン(英語発音はアイビュープロフィン)の服用が 男性の不妊に関係するという研究結果が米国科学アカデミーで発表されたこと。
それによれば市販のイブプロフェンを1日6錠、14日間服用したところ EDを含む性腺機能低下症の兆候が見られたとのことで、その後 被験者が服用をストップしたところ症状が改善されたという。 でもイブプロフェンを長期的に使用した場合に同様のリカバリーが望めるかは不明としているのだった。
イブプロフェンを長期摂取している男性は少なく無いだけに、この報道にショックを受けた男性は少なく無かったと言われるけれど、 実際、北米、ヨーロッパ、オーストラリアにおいては 過去40年間に男性の精子の数が52.4%減少しているデータが 2017年7月に発表されており、不妊治療を受けるカップルと、フェティリティ(不妊)サプリの 売り上げの大幅増加に繋がっているのだった。

でも一般にはあまり知られていないものの、 栄養学の世界で数年前から指摘されてきた 精子減少の要因が、食肉に含まれるエストロゲン(女性ホルモン)。 アメリカでは1950年代に食品医薬品局によって食肉牛へのホルモンの使用が認可されており、 それによって牛がより早く、大きく成長し、ミルクの生産量が増えたのは周知の事実。
そのホルモンの1つがナチュラル・エストロゲン、すなわち女性ホルモン。 思春期を迎えて女児のエストロゲン・レベルが上昇すると、その身体に女性的なカーブが加わるのと同様、 エストロゲンを投与された牛の身体にも肉と皮下脂肪が増えるのは容易に想像がつくところ。 そうして育った食肉牛の肉を食べることにより、 現代の男性は体内のエストロゲン・レベルが高くなっていることが伝えられるのだった。

また、エストロゲン・レベルの上昇は男性の体型にも影響を与えていて、 それが男性でありながら胸部に脂肪がつく、俗に ”man boobs” と呼ばれる状況。 このため、アメリカでは男性が受けるボディの美容整形手術で最も多いのがブレスト・リダクション、すなわち胸の脂肪を取り除く手術。 この手術は、かつてはバストが大き過ぎて 生活に支障をきたす女性の手術と考えられてきたけれど、 現代社会ではブレスト・リダクションと言えば、男性が受ける手術になりつつあるのだった。




男性の体型にまでエストロゲンの影響が現れることを思えば、そのせいで精子の数が減少したところで不思議ではないけれど、 食肉に含まれたエストロゲンの影響は、体内におけるホルモン・レベルの低い青少年にとっても顕著。 男児にとっては 精子の数の減少を招く原因となる一方で、女児は身体が成長する以前に生理が早まることが指摘されているのだった。 さらには妊娠中に牛肉を食べる量が多かった母親から出産された 男児、女児にも同様の症状が現れるデータも見られていて、 「妊婦が子供の分も食べている」というのは明らかな事実なのだった。

精子の数と質の低下は 心臓病、がん、体重増加とも深くかかわっているので、子供を望んでいる男性でなくても向き合うべき健康問題。 そのエストロゲン以外の原因としては、ストレス、X線治療、肥満を含む健康状態の悪化等が挙げられるけれど、 近年大きく問題視されているのは農薬や、日常生活の中の様々なケミカルで、草食の牛肉、オーガニックの食材や生活用品を選ぶことが、 不妊治療にも大切である様子を窺わせているのだった。

また以前このコーナーに書いた通り、食肉用の家畜にはホルモンだけでなく、 抗生物質が投与されていて、それは劣悪な餌や環境での飼育による病気を防ぐため。 そんな抗生物質が食肉や卵、牛乳等を通じて人体に入り、抗生物質が効かない身体にしていることは かなり以前から指摘されてきたこと。
それだけでなく、食肉に含まれた抗生物質は 腸内で消化に必要な悪玉、善玉の双方のバクテリアを殺してしまうために、 それが原因で腸内に穴が開いたような状況(写真上右)をもたらし、栄養素からバクテリアまでもが血流に流れ出てしまう Leaky Gut Syndrome /リーキー・ガット・シンドローム(腸管壁浸漏症候群)を引き起こし、 肥満、アレルギー、肌荒れ等、様々な問題の原因となっているのだった。




またそんな家畜が食べる餌にしても、その大半がGMO(遺伝子組み換え技術)を使ったコーンや大豆。 したがって餌である大豆からもエストロゲンが食肉に含まれることになるけれど、 更に悪いのがコーン。本来草食である牛にコーンを餌として与えることにより、 早急かつ不健康な肥満体にすることで、食肉の生産を増やしているのは周知の事実。
それが鶏の場合、コーンを餌にした鶏は 骨減少症や骨粗しょう症を患うようになっていて、 これはボーンレス・チキンや、骨が少ないチキン・ウィングを生産したい精肉業者が意図的に行っていること。 そして そんな鶏肉を人間、特にメノポーズを迎えた女性が食事で食べれば 当然のことながら 骨減少症(オステオペニア)や骨粗しょう症の原因となるのだった。

そもそも遺伝子組み換え技術を使用した 種の無いブドウやスイカ、 空気に触れても変色しないリンゴやポテト、害虫や冷害に強い野菜などは、言い方を変えればその種の奇形をクリエイトしているということ。 したがって、遺伝子組み換え技術を使った野菜や果物を食べるのは奇形のDNAを体内に取り込んでいること。 例えGMOフリーの食品を選んでも、食べている食肉がコーンや大豆等のGMO食品を餌に飼育されていた場合は、 食肉を通じてGMOの奇形DNAが体内に入ってしまうのだった。
もちろん人間が持って生まれたDNAは食べ物によって変わることは無いものの、 人間の身体の1〜2キロを構成する体内のバクテリアは、 奇形のDNAを持つ食べ物を餌にして、奇形のDNAを持つものに変わっていくもの。 そしてその奇形DNAのバクテリアが消化を含む代謝から 脳の活動にまで悪影響を与えるようになるのがGMOの恐ろしさなのだった。

要するに物を食べるということは それに含まれる栄養素だけでなく、それが持つ遺伝子や毒素、病気の原因も一緒に体内に入ってくるということ。 悲しいことに現代の食べ物は 様々な形で汚染されているので、 体調を改善しようと思う場合、「何を食べるか」に気を付けるより、「何を食べないようにするか」にフォーカスするべきと言われる状況で、 その筆頭に挙げられているのが安価な食肉なのだった。


執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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