Sep. Week 1 2017
★ "Friendship with Time Limit"
"もうすぐ居なくなると分かっている友達とは付き合っても無駄なのでしょうか?"



秋山さま、
毎日必ずキューブさんのウェブサイトにアクセスしています。 いつも最新で、新鮮な話題や、秋山さんならではの視点をとても楽しみにしています。
先日から友達というもののコンセプトに混乱してしまい、是非アドバイスをお願いしたくてメールをしています。

数か月前に私が通うお料理のクラスに新しい女性が加わりました。 その女性は、都合で10か月ほど私が住む町に暮らすことになったため、友達を作る目的もあってお料理のクラスに加わったとのことでした。 その女性は特に華やかとか、凄く社交的というタイプではないですが、良い感じの女性で、見た目もきちんとした印象なので 私は普通に仲良くしていたのですが、その女性のお誕生日が近付いてきたので、お料理のクラスの友達に 「お祝いをしてあげない?」と持ち掛けたところ、「でもあの人、あと2か月したら居なくなるから…」と渋られてしまい、 賛同者が殆どいませんでした。

その女性はお教室で嫌われるような事は何もしていませんし、皆普通に彼女と会話をしていますが、 いざお誕生日のお祝いをしようとしたら いきなりそんな態度だったので、私は驚いてしまいました。 お誕生日のお祝いといっても大したことをする訳では無くて、皆でお教室の帰りにレストランに出かけてお食事をしたり、 時に誰かのお宅で皆でお料理を持ち合ってパーティーをするような感じで、別にお金を集めてプレゼントを贈る訳ではありませんし、 レストランに行った場合でも割り勘と決まっています。

数日前にお教室の友達で、日ごろから仲良くしている3人とお茶を飲みながら話していた時にその話題になったのですが 3人が全員、「終わりが見えている友達関係のためには時間や手間を掛けたくない」という考えの持ち主でした。 私が「そうかなぁ…、私はそんな事は気にしないけれど」というと、「皆忙しいから将来性の無い友達に 時間を投資しても」とか、「いずれは居なくなる人とばかり仲良くしていたら、そのうち友達が居なくなっちゃう」、 「大人なんだから ある程度の基準を持って友達を作らないと…」と言われてしまいました。

私は一度友達になったら、距離が離れて しばらく音信不通になることがあったとしても、友達関係が続くと考えていますし、 いろいろな人と友達になる方が楽しいと思ってきたのでやがては違う所に行ってしまうということが そんなに人付き合いに影響するとは考えてもみませんでした。 そのことを話すと私の言い分が正しいと言ってくれる人もいますが、 今のところは 私の言っていることは正しいけれど、自分が同じ立場だったら離れていく人と積極的に仲良くしないという人が多いのです。

秋山さんにアドバイスをお願いしたいのは、果たしてどちらの言い分が正しいと判断されるのかということと、 こんな風に友達に対する考え方が違う人達とでも長く友達でいられるのかということです。 実は、このことを話してから3人の友達がとても打算的で冷たく思えて来てしまって、 皆がそんな風に友達を選んで作っているとしたら寂しいですし、良い友達のふりをしている人もそうやって裏では私のことを条件で判断しているのかなと感じ始めてしまいました。
このことに限らず、人付き合いで何か良い知恵や割り切り方などがありましたら、教えて頂けるととてもありがたいです。 よろしくお願いします。
これから秋山さんのご活躍とご健康をお祈りしています。

- M -





私は友達というのは人生の貴重な財産という考えの持ち主で、 一度本当の友達になった人とは 距離や時間が離れてもずっと交友関係が続いています。 ですから私はMさんのお考えに100%賛同する立場です。
ニューヨークのような街に暮らしていると、日本から一時的に来ているだけの人は少なくありませんし、 外国人でも高収入&好条件の仕事を求めてウエスト・コーストやヨーロッパに行ってしまう人も居れば、 生まれ故郷に帰って行く人も多いので、「やがて居なくなってしまう」というのが友達にならない条件だとしたら、 友達など作ることが出来ません。

そもそも距離が離れただけで交友関係が終わってしまう人というのは 友情で結ばれた友達ではなく、単なる”知り合い”の域を出ない関係の人です。 世の中には一緒に時間を過ごしている人達のことを友達と勘違いしている人は決して少なくありませんが、 同じクラスを取ったり、同じ職場に勤めて定期的に顔を合わせて、お互いに友好的に振る舞うだけの人を ”本当の友達” と考えるには無理があると思います。 本来 友達と呼ぶべき人は、信頼や尊敬が出来て 一緒に居る時間が楽しい人、気が合って無理なく交友関係が続けられる人です。 それは人間の素質と人柄の問題であって、一緒に過ごす時間の長さや 自分の生活圏内に暮らしている等の条件とは全く無関係です。 本当の友達関係を築く人は友達が増え続けることはあっても、減ることは決してありません。

ですが自分の都合や打算で人付き合いをしていたら、知り合いの域を出ない人間関係しか築けませんので、 何度一緒に出掛けても、どんなに長く時間を過ごしても、信頼関係や友情は育ちませんし、そんな交友関係に囲まれていたら常に孤独や不安に苛まれることになります。 本当の友達というのは 人の心が船だとすれば、そのアンカー(イカリ)の役割を果たしてくれる存在です。 自分らしく、自信を持って生きるためには不可欠な存在であるだけに、そう頻繁に巡り会えるものではありません。 だからこそ誰にでもオープンに接して、本当の友達になれる人と巡り会うチャンスを増やすべきなのです。

Mさんのお友達がおっしゃった 「皆忙しいから将来性の無い友達に時間を投資しても」、「いずれは居なくなる人とばかり仲良くしていたら、そのうち友達が居なくなっちゃう」、 「大人なんだから ある程度の基準を持って友達を作らないと…」という言葉からは、 守りに入った消極的で、実用優先の印象を受けましたが、こうした姿勢は交友関係だけでなく、 生活の中の様々な側面に影響を及ぼします。
こうした考えの持ち主は、往々にしてウィンドウでディスプレーされていた服が自分の目を捉えたからお店に入ったのに、 余計な考えを巡らせた挙句、その隣で売られていた実用的なアイテムを買って出てくるタイプです。 すなわち自分が本当に似合う服、好きな服よりも、コーディネートのし易い服、着られるオケージョンが多いと判断される服、 もしくは手持ちの便利な服に似たもの等を選ぶので、 その結果、常に変わり映えのしない、人と同じような服装をすることになります。 実用性を考えた、失敗がないチョイスを心掛ける習慣のせいで、 自分の魅力や持ち味が出せないだけでなく、自分自身が自分の魅力や持ち味を理解していないケースさえあります。

同様のことは部屋のインテリアにも少なからず影響しています。 人間は誰もが本能的に自分を幸福や幸運に導く嗅覚を持っていますので、例えば引っ越しをした際に、空っぽの部屋を見回して 「あそこにあれを置きたい」、「あの家具はそこ」というように自分の直感やインスピレーションに従ってインテリアを決めた場合、 それは往々にして風水の見地からも好ましい、幸運を呼ぶスタイルになります。 ところが「これはここにあった方が便利」、「ここに置かないとコードが電源に届かない」等の理由で実用を優先させてしまえば 自分の本能が心地好く感じるインテリアや風水における幸運のフォーミュラが崩れてしまうのが通常です。
食べ物にしても自分の身体と精神がバランス良く、ヘルシーに機能している時は、食べたいと欲するものが身体に必要な栄養素です。 しかしながら一度のそのバランスが崩れると不健康なものが美味しく感じられたり、食欲が抑えられなくなるもので、 消化器官がオーバーロード状態になって体重を増やしたり、病気を患うことさえあります。

人間というのは、偏差値とは無関係に 誰もが自分を守り、幸せに導く本能や直感を擁しているのですから、 それを尊重して 打算的な考えや目先の利益に捉われない選択や生き方をすることがとても大切だと私は考えます。 その姿勢を自信と確信を持って貫けば、人間関係でも自分の生活の中のあらゆる側面においても、 ”自分の基準の最善”に囲まれて生きることが可能になるのです。 では、どうして世の中の人が皆 そうしないのかと言えば、実用的で都合が良い選択をした方が 先が読めて、安全で簡単なためです。 すなわち自分が本当に欲するものを手に入れたり、正しいと思うことを実践するには 常に何等かのリスクが伴うのです。
着るもの1枚にしても、それが自分にとても似合っているのを承知で 「目立ちすぎるのでは?」と心配したり、着る勇気が持てないために諦めてしまう人は少なくありません。 でもそのリスクを乗り越えて着用することで 自分自身の殻を破るだけでなく、周囲の一方的な自分に対する思い込みや偏見を払拭できるケースは多いのです。

Mさんのご質問が交友関係よりも、むしろ生きる姿勢についてであると思えたので このようなアドバイスとなりましたが、 前向きで積極的な生き方をしている人ほど、自分を幸せにする本能や直感が研ぎ澄まされているのです。 ですからMさんには、周囲からの雑音やリスクの警告などに惑わされず、これまで通りオープンに、ご自分が納得する生き方をして頂きたいと思いますし、 それが交友関係を含むすべてにおいてMさんを幸運に導いてくれるものと確信しています。

Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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