Mar. Week 3, 2017
★ "Fashion & Beauty VS. Budget"
お金を切り詰めると、容色が衰えるのでしょうか?



秋山曜子さま、
キューブさんのサイトの大ファンで、毎日サイトを拝見しています。 そして週に一度は、家でワインを飲みながら秋山さんの以前のコラムやファッションやビューティーのコーナーをゆっくり読みながら、 ショッピングするのが楽しみになっています。 いつもありがとうございます。

私も秋山さんに是非アドバイスを頂きたいことがあってメールをしています。 よろしくお願いします。
私のほぼ同じ年代の女友達が、ここ3カ月くらいで突然老け込んだと評判になりました。 その友達は以前はすごくお洒落で、服やバッグにもお金を掛けていて、メークについても何でも知っているような人だったのですが、 今は全くメークをしなくなって、着る物も普通になってしまったので周囲はびっくりしています。

そうなるきっかけになったのは、以前よりもお給料が低い職場に移ったためで、前の仕事を辞める時に、 年上の先輩に、「そんなにお洒落にお金を掛けても、お金が掛かりそうなイメージに見られるだけで、 まともな男性が寄ってこないから、こういう時に備えて貯金しておきなさい」と言われたのがズシッと刺さったそうです。 その友達は「ファッションやメークにお金を掛けても 今までろくな彼氏が見つからなかったから 自己投資の掛け捨てになって、今まで大金を無駄にしてきた」と言っていて、今は その替わりに貯金をして、ヨガのクラスに時々出掛けて、女性起業家になる勉強をしているそうで、 日頃からメークをしないので 「以前のようにフェイシャルに行かなくても大丈夫になった」と言っています。
確かに言うことは正しいように思えますが、外観を見た限りでは 今までの華やかさが失われてしまって彼女にはマイナスになっているように思うのですが、 本人は友達や私に向かって、「ファッションやコスメにお金を掛けてもやがて無駄になる」と脅しを掛けて来ます。

私は 以前のその友達ほどはファッションやコスメにお金を掛けたことは無いので、その友達がファッションやコスメへの投資を止めて どのくらい貯金が増えているのかは分かりませんが、お金を切り詰めたり、ナチュラル志向になるというのは、 容色が衰えることなのか?というのがこのところ友達の間で話題になります。
結婚して、子供が産まれて、服やメークに時間やお金を掛けなくなった女性とかを見ていても、 忙しい状況や子供の将来のための貯金が必要なのは分かるのですが、やはり外観の魅力がなくったという印象が否めません。 雑誌とかに登場する、ファッショナブルでキレイなお母さんたちは富裕層の人たちなので、 何となく外観で生活のレベルまで判断されるような気がして怖い感じです。

キューブさんの以前の記事で、若さを保つ秘訣として「お金に困らない」というのがあったのを覚えているのですが、 秋山さんは、お金と容姿の関係をどう思われますか? お金を外観に掛け過ぎたり、掛けなさすぎるのが問題があるのは分かりますが、 友達を見ているうちにお金の使い方や切り詰め方が自分の容姿にそのまま反映されるような気がして、限られたバジェットを 何にどうやって使うのが有効なのかが だんだん分からなくなって来てしまいました。

秋山さんのお考えで、私にも取り入れることが出来るものや、ニューヨークの女性がこうしているというような例があったら、 是非参考にしたいと思うので何かアドバイスをしていただけないでしょうか。 よろしくお願いします。
キューブさんでのショッピングは、バッグもCJジュエリーもコスト・パフォーマンスが素晴らしいので、これからもお買い物をさせて頂きます。 今後も素敵な商品をご紹介くださいね。

- K -





私がKさんのメールを拝見して、最初に思い出したのが もう10年くらい前に友人が実践したトライアルで、 それはベーシックなアイテムを残してクローゼットの服をすべて寄付してしまい、その後どれだけの期間 新しい服を買わずに過ごせるか?というものでした。
その結果どうなったかと言えば 高いレストラン等には行かなくなったものの、近所のバーに出掛ける回数が増えたので、 手元にはさほどお金が残らず、同じ服ばかりを着ているので生活にハリが無くなって、ヘア&メークも手抜きになってしまいました。 やがて友人宅のバーベキューに出掛けた際に、 ジーンズとTシャツ、ほぼノーメイクの自分に対する扱いと、カラフルなサンドレスを着た他の女性に対する男性達の扱いの違いに気付いたことが 彼女がそれを止めるきっかけになりました。 
このトライアルはお金を切り詰めることよりも、最低限のベーシックな服だけで どれだけ生活が回っていくかを試す目的でしたが、 それがヘア&メークやナイトアウトのスポットにまで影響したという点で、私はとても興味深く思ったのを記憶しています。

私は外観というのは女性だけでなく、男性にとっても 非常に大切なものだと思っています。 というのは人間というのは多かれ少なかれ、まず外観で判断されるためで、特にお互いのバックグラウンドを知る機会が無いケースでは 外観で自分をアピールしなければ、声を掛けてもらえないのはもちろん、目さえ合わせて貰えない場合があります。
今やアメリカでは男性のグルーミング・プロダクトが女性並みのプロセスになってきたことが伝えられていますし、 男性のアパレルの売り上げの伸び率は女性を上回って久しい状況なので、 きちんとした男性との交際を望む場合、女性が自分をベストに見せる努力をするのは必要条件だと私は考えます。

もちろん よほどお金がうなっている人でない限りは、誰もが限らたバジェットの中で、ファッションにもビューティーにも関心を払いながら、 貯金もして、社交もして、趣味や勉強にも取り組むことになる訳ですが、 自他ともに認めるショッパーホリック(ショッピング中毒)だった私が これまで使ったお金を振り返って最も反省すべきと思うのは 服にかけたお金です。 そもそも自分に似合って、着ていると必ず褒められる服、着心地が良いのにスタイルが良く見える服というのは、 そう頻繁に巡り会えるものではありません。 そんな服は10年以上が経過した今でも私のクローゼットで現役として活躍していますので、服ほど上手く選ぶことによって お金が節約できるカテゴリーは無いとも言えます。でもそれが出来るようになるまでには、成功例と失敗例のレッスンを ある程度積まなければならないのも事実ではあります。

逆に後悔の無い出費はアクセサリーで、ある程度手持ちの服が揃っている場合は、 アクセサリーでシーズン毎のトレンドを演出するので十分だと思います。
ニューヨークは、スタイルがどんどんカジュアルになって来ていて、私がNYに来たばかりの90年代には、 ドレスコードよりも若干ドレスアップすることが奨励されていましたが、 今ではドレス・コードよりも若干ドレスダウンする方が奨励されて居ます。 逆にかしこまったスタイル、カッチリし過ぎたスタイルだと年齢より年上に見られたり、 ファッションに疎いというイメージを与えてしまいます。
昨今、モデルの多くがジーンズとタンクトップといった姿でパーティーに現れますが、 ポイントになるジュエリー、ハイヒール・サンダル、クラッチバッグといった アクセサリーにはきちんと投資されているので、大切なのは服よりアクセサリー、加えて本人のプレゼンスなのだと思います。
私自身は特に知り合いが少ないパーティーに出掛ける際には、必ず何かカンバセーション・ピースになるようなジュエリーをつけて行くようにしていますが、 そうすると本当にそこから会話が始まることが非常に多いのです。

ビューティーに関しては、かつてはシャネルの4色シャドウを集めていた私ですが、今はコスメティックにお金を使うよりは、 スキンケアやサプリメントにお金を使うというのがフィロソフィーになりました。 そもそも女性は年齢を重ねれば重ねるほどメークが崩れやすくなるので、メークに頼って肌を美しく見せるのには限界があると思います。
また私は自宅でピーリングやマスクなどのトリートメントはしても、フェイシャルにはお金を使わない主義で、それは時間が勿体ないということもあるのですが、 同じ肌がきれいな人を比較しても 頻繁にフェイシャルに通う人と、全く通わない人の違いが殆ど無いと考えるためです。 基本的に女性でも男性でも、肌と髪の毛さえ若さと美しさを保っていたらルックスが良く見えるものなので、 逆に手を抜くべきでないのが肌と髪の毛なのだと思います。

お金の使い方にしても、時間の使い方いにしても、人生の達人と言える人はバランス良く、有効で 生きた使い方をするものです。 何かに偏ったお金や時間の使い方は、偏った人生の原因になりますし、偏った人生というのは往々にして何かが欠けていると言っても 過言ではありません。
また自営業者としての経験から言わせて頂くと、周囲からは自分のルックスがそのまま自分の会社の業績を反映していると思われますので、 なりふり構わず業績を上げるために頑張っても、良いビジネス話や有利な商談が舞い込むことは無いのが実情です。 そうしたビジネス面での運やめぐり会いを引き寄せるためにもルックスは大切なので、ボーイフレンドや結婚相手を惹きつけるためだけのものではないのです。
そう考えた場合、結婚して、育児に追われているからと言って女性がルックスに手を抜くのは本人のためにならないというのが私の考えです。私自身、 子供の頃に母が学校のPTAの集まりにファッショナブルに装ってやって来て、それを見たクラスメイトから 「お母さん、オシャレ!」などと褒められるのを 自慢に思っていたので、常識の範囲内でそれまで子供に注いでいた時間や労力を 自分のビューティー・ルーティーンなどにシフトさせた方が、 ご本人だけでなく、ご主人やお子さんにとってもハッピーだというのが私の意見です。

最後に、CUBE New Yorkの以前の記事の中の”若さを保つためにはお金に困らない” という部分ですが、 これは経済的、金銭的なストレスやプレッシャーが最も人間に重たく圧し掛かるため、それによってエイジングに拍車が掛かるということを指します。 お金に困ると高額なスキンケアに手が届かなくなるからという意味ではありません。
人によっては金銭的ストレスが無くても、夫の浮気、子供の反抗期、人間関係、家族の病気などで 同様のストレスを抱えるものです。 そんな時でもココ・シャネルの「気分が落ち込んだ時は、まず髪を整えなさい」という語録が意味するように、自分の外側をしっかり 整えることは、それが自分の内面にも影響を与えます。
ですから自分の人生をレベルアップするためにも、 出来る限り外観には手を抜かずに、自分のベストを追及するべきなのだと思います。

Yoko Akiyama

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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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