Jan. Week 3, 2016
★ Seeking an Ideal Engagement Ring...
彼と私が合意できる エンゲージメント・リングを探すには?


Yokoさま。 はじめまして、Wと申します。 Cube new york のサイトのファンの1人です。
私は、とあるアメリカの田舎に暮していて、エンゲージメント・リングを去年から探しています。
ますお尋ねしたいのですが、 http://www.cubeny.com/cjsolitaire.htm#piecli (写真下) のリングなのですが、商品説明文の英文版はございますでしょうか?もしありましたら、リンク先か、ファイルを送っていただくとは可能でしょうか?
「ピンクのリングが素敵だな〜〜〜!」と、ここのところ眺めていました。 御社でアップしていらっしゃるピンクのリングの写真と説得力のある説明文に、「何万ドルもするリングより、うっかり者のわたしには相応しい!」という気持ちになりました。 本当に、ハイクオリティで美しいリングであることが、伝わってきます。

アメリカ人の彼の方が オールド・ファッションで、本物を贈りたいと申しております。 ある朝、新聞で、ダイヤモンドのホールセール(卸売り)の広告が出ていたのを見つけ、 わざわざドライブして 出かけたところ、オフィスのような所で 数々の石を見せて頂きました。 彼が広告で興味を示していた、5カラットの広告のダイヤにいたっては、ド素人な私にも分かるほど、くすんでいて、傷だらけの商品でした。 ピンクの2.8ct ダイヤも見せて頂きました。クリアで美しいのですが、よくみたら、くっきりした傷が見えて、それでも5万ドル以上しました!(石だけで)

そのあと、「やっぱり ああいうところで買うのは、素人には危険だね」ということで、 ティファニーにも行きました。たしかに石は、ホールセールの店よりはハイクオリティだと思いましたが、Yoko様もご存知のとおり、2カラットで4〜5万ドルが標準のようでした。 私は 「サイズより、クオリティ!」って思うのですが、私の彼は、典型的な、質より、量!ボリューム重視のアメリカンなので、3カラットくらいを贈りたいそうなのです。 そうなると、明らかに予算オーバーなのです。 わたしの日本に居る友達は、「偽物なんてダメ!絶対ティファニーか、HW(ハリー・ウィンストン)で買ってもらうべき」などと言ってますが、アメリカ人の友達は、「そんなのバカバカしい!あなた、ビーチですぐ失くすわよ」と皆さん言います。
それで、だんだん疲れてきて、もう考えるのしばらくやめようと思っていたのですが、Yoko さんのコラムや、大好きな Q & Adv を毎週読んで、共感&感心するたびに、 「この方は、信頼出来る!」という強い気持ちになって、思い切って、メールしています。

お恥ずかしながら、今回英語版をお尋ねしているページの文章を読み上げながら、繊細、重要な箇所を含めて、英語にすらすらと通訳する力が、私にはありません…。 でも、もし英語版を見せれば、彼に納得してもらえるだろうと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
長文になってしまって、申し訳ありません! これからも、応援しています。 Happy 2016!

−W−




まずはWさん、ご婚約おめでとうございます。
そして Cube New YorkのCJの商品をエンゲージメント・リングの候補に選んでいただいてありがとうございます。

残念ながら、CJの製品は全てCube New Yorkがダイヤモンド・ディストリクトの本物のダイヤモンド・ジュエリーを取り扱う業者に、 独自に製作を依頼しているオリジナルですので、英語での説明書は存在していません。 でも、頂いたメールを拝見した限りでは Wさんのエンゲージメント・リングをめぐる状況は、説明書が存在したからといって解決できるものではないものとお察ししています。
ご結婚に際して、ウェディングのレセプションやエンゲージメント・リングにどの程度お金をかけるか?というのは カップル間では いろいろ問題になるケースが多く、Wさんのようにお相手の意見や、周囲からのアドバイスを聞いているうちに疲れてしまうというのは とてもありがちな状況です。
アメリカの 今も結婚しているカップル、離婚したカップルの双方が、ウェディング・レセプションやエンゲージメント・リングを振り返って語る意見は、 経済的な無理を押し切って行ったウェディング、購入したリングについては、夫婦共々が後悔、 すなわち「どうしてあの時、あんなことにあんなお金をかけたんだろう…」 と思っているケースがほぼ100%です。したがって まず一番避けなければならないのは、 経済的な無理をして その時に気に入ったリングを購入してしまうことです。

ウェディング・レセプションはさておき、エンゲージメント・リングだけに関して言うと、 結婚後、リングが妻にとって 全く身につける事がない”無用の長物” になっていても文句を言わない傾向にあるのは お金を出した夫側です。 その理由は、その先、妻に対して 高額ジュエリーを購入する義務 が生じない、すなわち”買ってあげてもつけない”ことを立証する前例として 歓迎している部分もあるかも知れません。
逆に妻側は ”買ってくれても、そんなのつけないって言ったのに” とか、”これにあのお金を払うのなら、XXXを買ってくれた方が良かった”と 自分が一銭も払っていなくても 文句を言う傾向が強いのが実情です。

そもそも エンゲージメント・リングには 男性が自分の妻になる女性に対する愛情の証しという意味合いがありますが、 それと同時に 男性のエゴが出るショッピングでもあります。 大金持ちの男性と結婚して、フローレスの巨大なダイヤモンドのエンゲージメント・リングをせしめようという女性は、 友人、知人のエンゲージメント・リングが仲間うちで 良くも 悪くも どんな風に言われているかなどを持ち出して、 男性のエゴを刺激することによって、 望み通りのリングが手に入るというのがありがちなシナリオです。
要するに男性にとっては、自分の持ち物ではなくても 未来の妻がつける エンゲージメント・リングは 自分のプライドをかけたショッピングでなのです。 したがって いわゆる”マッチョな男性” ほど、石のクォリティよりも カラット数にこだわるのが エンゲージメント・リング・ショッピングの典型的なパターンで、石のクォリティに関わらず 「自分は妻に3カラットのリングを買い与えた」 という事実と、それを周囲にアピールできることを重んじますが、ジュエリーを販売する側にとっては そうした男性のエゴが 格好の”カモ”であることは、ダイヤモンド・ディストリクトンに15年間 出入りしている私がはっきり申し上げられることです。 また そういう男性に限って決して価格の交渉をせず、言われたとおりの価格を支払うので、販売する側には本当に有り難いカストマーなのです。

個人的な意見を申し上げると、私は婚約、結婚に際しては、 男性からある程度きちんと したジュエリーを受け取るべきだという意見の持ち主です。 というのは、このチャンスを逃すと 多くのカップルは住宅ローン、子供の大学の学費、リタイアメントの準備、 それ以外にも毎年のヴァケーションや、万一の事故や健康問題に備えた貯蓄などが必要ですし、資産を増やすための投資にもお金は必要です。 このため、一度結婚生活がスタートすると なかなか妻のための高額ジュエリーを購入しようという機会は訪れません。
どんなに婚前に約束したとしても、ひとたび結婚してしまえばWさんとて、「日頃つけない高額リングよりも キッチンのリノベーションの方がありがたい」と、 実用や、目先のものに優先的にお金を使いたくなるはずですし、夫婦として家庭を築いていく場合、そうあるべきなのです。
そんな状況になった場合に、700万円を支払うより 7万円で十分引け目を取らない 14Kゴールドを用いた、ハンドセット、HD画像でも見分けが付かない リングということで ご購入頂くために誕生したのがCJのソリテアー(エンゲージメント・リング)のセクションです。 中には、収入が安定しない若いカップルが 高額をリングに支払う事無く、婚約の形を整えて、ハッピーになって頂くためご利用くださるケースがありますが、 その場合、CJ製品は全て本来は本物のダイヤをセットするためにクリエイトされた 金属部分を使っているので、 生活に余裕が出た段階で、シミュレーション・ダイヤを 本物のダイヤと入れ替えて頂くことも可能になっています。
中には、「オリジナルの本物のダイヤが入ったリングを失くしたくない、日常に身につけてダメージを与えたくない」という理由から、 ご主人から頂いたのと同じスタイルを選ばれる女性も居ますし、ご主人から頂いた1カラット前後のリングより大きな石のリングをつけたくなったけれど、 「今更大金を出して買って貰もらうのも…」という理由でお買い上げ下さる方もいますが、 このケースでは、婚約者がバジェットを用意して エンゲージメント・リングを買って下さろうとしているのですから、 それを彼からの愛情と受け止めて、買っていただくことを私はお薦めする立場です。

次に問題になってくるのは、果たしてどういうリングを選ぶべきかということです。 もし Wさんの婚約者が独断で選んだリングを Wさんが気に入るのであれば、 それに越したことはありません。でもWさんのテイストやライフスタイルにマッチしないリングであった場合、 婚約期間中は 儀礼的に身につけているかもしれませんが、結婚生活が始まったたら 恐らくWさんがつけるチャンスは非常に少ないと思いますし、 実際、 高額なエンゲージメント・リングが無用の長物になる理由は、妻側が夫が選んだリングが気に入らないケースが殆どです。
もしWさんの婚約者が、 ”自分はフィアンセに5カラットのリングをプレゼントした”と親戚や友人に誇らしく宣言したいと思っても、 それが出来るのは婚約期間中だけですし、Wさんがホールセールのショールームでご覧になった通り、大きな石ほど粗が目立ちますので、 実はサイズが大きくクォリティが劣る石というのは セカンドハンドの買取り価格が極めて安いのです。 したがって財産価値が 購入価格より遥かに低いということで、だからこそ石の大きさにこだわる男性が ダイヤモンドのプロに”カモ”扱いされてしまうのです。

ジュエリー・ビジネスに片足を突っ込んでいる私が個人的にお薦めするのは、やはり一流宝飾店の製品からお選びになることですが、 もし彼が石のサイズが小さいソリテアー・リングに どうしても抵抗がある場合は、エタニティ・リングのメリッジ・バンド(結婚指輪)を エンゲージメント・リングとの用途を兼ねてご購入するのが良いように思います。 この場合、ジュエラーによってはセンター・ストーンをあしらったエタニティ・リングを手掛けているところもありますが、 同じバジェットでも トータル5カラットの方が、5カラットのセンターストーンのリングよりも、遥かにクォリティがベターなダイヤを手に入れることができます。 それほど、ダイヤというのは1カラットを超えたところで値段がアップするのです。
Wさんもご存知の通り、アメリカではエンゲージメント・リングをつけていない女性が殆どですが、メリッジ・バンドは結婚している限り外さないものですので、 Wさんは毎日愛用することが出来ると思いますし、お住まいのロケーションを考えても、それが賢い選択のように思われます。 Wさんの婚約者がカラット数を 親族やお友達にアピールしたい場合は、トータル・カラット数でご自慢頂けば良いわけで、その違いが分かる男性など まず存在しませんし、ジュエリーに見識がある女性にしても、5カラットでクォリティが低いダイヤのリングを選んだ男性のことは 内心軽蔑しても、同じカラット数でクラッシーなエタニティ・リングを選んだ男性のことはスマートだと思うはずです。

もちろん、これはあくまで私からの提案ですので Wさんがお気に召さないアイデアであれば却下して頂ければと思いますが、 大切なのは、結婚後、何年かが経過した後でも、2人でリングを眺めながら 「選ぶ時は いろいろ大変だったけれど、やっぱりこのリングにして良かった!」と 微笑み合えるような お互いに納得が行くチョイスをすること、そしてWさんが気に入って たとえ毎日でなくても 気分よく頻繁に つけられるリングを見つけることです。
私が知る限り リング選びの成功と失敗は、結婚の成功と失敗には全く関係がありませんので、 ”リングが結婚の行き先を象徴する”ということはありませんが、 リング選び、ウェディングの準備というのは、今までとは違う形で 婚約者の人となりを知る良い機会でもあります。 ですから、リングのクォリティ同様に、フィアンセについても、しっかり目を見開いて 「こういう時にこういう考え方をする」、 「この選択肢から、こちらを選ぶ」というようなパーソナリティをしっかり見極めておくことは 将来の結婚生活に必ず役に立ちます。 したがって 単なるエンゲージメント・リングのショッピングと思わずに、フィアンセについて学ぶつもりで取り組んでみてください。
素敵なリングが見つかりますように!& お幸せに!

Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。

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